戸田整形外科リウマチ科クリニック

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表情や語調がわからないSNS上の関係ではデートDVが起き易い

北九州市で女子高生と母親が刃物で刺された事件で、容疑者とみられる少年が列車事故で死亡しました。女子高生は、この少年とGPS機能付きアプリで交流していて、「連絡を取るのをやめたところ、その機能で少年に住所が特定された」などと周囲に話していたということです。僕はこの事件はデートDVの一種だと考えます。デートDVとは結婚していない男女間に起こる暴力や暴言であり、「愛しているなら、相手が自分の思いどおりになるのが当然」と考え、コントロールしようとする態度や行動のことを指します。 恋愛初心者の男性は女性との距離間を理解できず、また思春期の女性は傷つき易いためでしょうか。高階先生たちの調査では「これぐらいならデートDVには当てはまらないだろう」という許容範囲は男性の方が女性の方が広く、デートDVを予防するには、恋愛関係の中に潜む暴力に対する認識を高める必要があると述べています。今回の場合は、GPS機能付きアプリで交流がその原因となった可能があります。また、かんすい先生達の調査ではSNSの発展に伴い、「デジタル」暴力が増え、加害者が被害者をコントロールする暴力の構図を助長して、被害者の認識と比較し、加害者がデートDVをおこなっている認識は低かったです。 今回の事件を通じて、特に10代の女性には表情や語調がわからないSNS中心の恋愛はデートDVが起き易いこと、また恋愛経験の少ない若い男性は暴走する危険性があることを認識してもらいたいと僕は思います 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝