誤嚥性肺炎を予防するためには食べる機能を評価することが大事。
去年、美智子皇太后様が手術を受けられた大腿骨頸部骨折が起きると問題なのは寝転んだ状態で食事をすることが増えるので食べ物が肺に入り、誤嚥性肺炎を起こすことです。脇先生達の研究では大腿骨近位部骨折の高齢患者を抽出し、KTバランスチャートを用いて経時的に食べる機能を評価した食事の支援を行ったことで、誤嚥性肺炎の予防、栄養データの改善、ADLの回復に繋がりました。
高齢者は雑菌の入った唾を飲み込んで肺炎になりやすい。怖い病気といえば、癌や心臓の病気ばかりが注目されますが、死因の第6位は誤嚥性肺炎で2021年の統計では年間約5万人の人が誤嚥性肺炎で亡くなっています。誤嚥性肺炎といえば、飲食物の誤嚥を想像しますが、実は口腔内細菌を含んだ唾液を誤嚥する事で肺炎を発症することの方が多いのです。岡崎先生達の解説では、誤嚥性肺炎の治療,予防方法は降圧薬のACE阻害薬の内服である。これは降圧剤の副作用で咳がでることを利用した治療法です。
勿論、口の中に細菌を繁殖させないことが一番の治療ですので、お年寄りには寝る前に「しっかり歯を磨かいてよくうがいをしないと夜中に誤嚥性肺炎になるよ」と注意して上げて下さい。解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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