戸田整形外科リウマチ科クリニック

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足の指の握力を鍛えよう!

僕は健康な120人を対象にした調査で、私は利き足のかかとを円の中心に置き、もう一つの足を床から浮かせて、3方向(120°で分けた前、後内側、後外側方向)にできるだけ遠くまで伸ばした時の距離と「足の握力」との関係も調べました。足の握力は、椅子に腰掛けてひざと足首の関節を直角にした状態で、握力計のバーに引っ掛けた足の指を思いっきり曲げてもらったときの数値を記録しました。 その結果、星形バランス試験の4時(後内側)方向と8時(後外側)方向の数値が高い人ほど足の握力が強く、小さい人ほど弱いという正比例の関係がありました。しかし、身長に対する12時(前)方向の数値と足の握力は比例しませんでした。このように、4時(後内側)方向と8時(後外側)方向のバランスを保つためには、足の握力が深く関わっていることがわかりました。後ろ向きに転倒して寝たきりの原因となる大腿骨頸部骨折を起こさないためにも、ふだんから足の握力を鍛えることが大切なのです。 では、どうすれば家庭で足裏の筋力を鍛えられるでしょうか。私が指導しているのは、タオルを足の指でたぐり寄せるトレーニングです。まず、椅子に腰掛けて、タオルの端に足を乗せます。その状態で、タオルを足の指でたぐりよせるのです。このトレーニングを片側1日5分1セットとし、1週間に4セット行うといいでしょう。足の筋トレは靴の中で足の指を握るだけでも十分できます。暇な会議では足の指の筋トレをしましょう。眠気覚ましにもなります。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝