頸椎ラディクロパチーではネックカラーを平均12週間装着していた
頸椎ラディクロパチーは腕や手のしびれ・痛みがあり、頚椎を後方へそらせると症状が増強し、X線(レントゲン)で頸椎の骨と骨との継ぎ目に棘のような骨を認めることで診断します。日本語では頸椎神経根症と訳されています。頸椎ラディクロパチーの治療の流れは、外来通院で内服薬(痛みや炎症を抑える薬など)と頚椎カラーを装着してもらい,症状の改善が得られない場合には、入院してもらい持続牽引と頚部硬膜外ブロック(10回前後)注射を行い、それでも症状が得られない時には手術を行います。豊田先生達の調査では24人の患者さんの中で13人に喫煙習慣があり、1日平均本数は14本でした。もし、タバコを吸っておられる方で腕や手にしびれや痛みを感じたらタバコの本数をまず減らしましょう(豊田 耕一郎ほか:Journal of Spine Research1:1200-1202,2010.)。また頸椎カラーは67%(3分の2以上)の患者さんで装着しており、その期間は平均12週間でした。12週間というと3ヶ月足らずで長く感じるかもしれませんが、気長に頸椎カラーを装着することをお薦めします。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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