骨粗鬆症に対する自分で打つ注射は風呂上がりに打とう。
ポドバテック先生の研究では副甲状腺(英語の略語でPTH)ホルモン注射は大量に投与すると骨形成と骨吸収両方が起こり、骨吸収が形成を上回り骨量の減少が生じました。しかし、少量を定期的に投与すると骨形成が亢進し、骨吸収された分よりも多くの骨が形成されるため、骨形成終了時には骨量が増加しました。つまり、毎日同じ時間に打つ方が骨粗鬆症に対する効果が大きいです。
では、糖尿病に対するインスリンや骨粗鬆症に対する副甲状腺類似蛋白であるアバロパラチドは毎日何時に打てば打ち忘れが少ないのでしょうか?僕達の研究では骨粗鬆症の患者さんに自分の生活の中で打ちやすい時間にアバロパラチドを打ってもらいました。その結果夜8時から10時に注射を打っていた3人の患者さんでは注射の打ち忘れもなく、ほぼ定時に注射を打っていました。この3人は皆、毎晩お風呂上がりに注射を打つことを習慣にしていました。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
前の記事へ | TOPヘ | 次の記事へ |