45歳過ぎて医者から「半月板が割れているから手術しましょう」と言われてもすぐに信じないで下さい
カリフォルニア大学サンフランシスコ校のStehling先生らは変形性膝関節症が起こる前の膝に痛みのない中年では身体活動性とMRIで見た膝の異常との間には関連性があるのかどうかの調査を行いました(Stehling C, et al:Osteoarthritis Cartilage. 18:776-86,2010)。45歳から55歳までで、膝の痛みがなく、極度の肥満がない(BMI19~27)236人(男性100人、女性136人)の膝のMRI撮影を行い、身体活動性との関連性を調べました。その結果、47%の人で半月板に傷があり、74.6%の人で軟骨が損傷しており、40.3%の人で骨髄が浮腫になっており、17%の人で靱帯が損傷していました。しかも、身体的活動性の高い人では軟骨や半月板や靱帯に異常がある確率が高かったです。だから、中年以降に「半月板が割れているから手術しましょう。」と医者に言われても一人の医者の意見を信じず、他の医者の意見も聞きましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大整形外科非常勤講師 戸田佳孝
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