50肩になったら昼食にはカレーよりそばを食べよう。
いわゆる四十肩や五十肩では年齢の変化で肩の周りの筋肉が痩せて自分の腕を吊下揚げているだけでも炎症が起きる状態になってきます。そして脇を開ける角度(外転可動域)が減少します。だから、腕を外側に挙げる動作や脇をひらきながら後ろに手を回す帯を結ぶ動作が困難になります。
長尾先生らの研究では、スプーンを用いた場合の肩の最大外転角は29.2±6.6°であり、箸を用いた時の17±2.5°に比べて有意に高値であった。また、スプーンを用いた場合の肘屈曲最少角度は79.2±18°であり、箸を用いた時の40.7±12.6°に比べて有意に高値でした(長尾徹ほか:神戸大学医学部保健学科紀要.17: 1-7,2001)。箸はいったん挟むとどのような角度になっても食品は落ちにくいが、スプーンはすくい上げた食品をできるだけ落とさないようにスプーンの面を水平にしなければなりません。このため、スプーンでの食事の方が箸での食事より肘や肩にかかる負担が大きいです。だから、四十肩や五十肩の時にはスプーンで食べるカレーなどは控えめに、箸で食べるそばなどを食べましょう。解説:戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
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