ひざの痛みには足の3つの部分の関節をストレッチしよう。
変形性ひざ関節症の患者さんは、ひざが悪くない人と比べて体の重心の揺れる度合いが大きくなりがちです。ひざの横揺れも大きくなるため、軟骨のすり減りや症状が悪化する一因となっています。そこで有用なのが、足にある関節のストレッチ。指のつけ根、甲の骨が盛り上がった部分、そして足首の合計3つの関節をほぐします。以前、このストレッチに取り組んだ患者さんの体の揺れ具合を調べたことがあります。その結果は、目を閉じた状態でも体の揺れが少なくなりました。ストレッチによって足の感覚が研ぎ澄まされて足からの情報量が増え、バランス能力が改善したからだと考えられます。
足の3つの関節裂のストレッチ方法は足の指の付け根の関節と足の甲の盛り上がった部分の関節例をストレッチする場合は使うのは利き手です。もう片方の手でかかとを固定しながら、利き手で足の関節を揺らして、回して、引張り動かしましょう。足関節の場合は利き手の親指で足首の前のくぼみから踵に向かって押して固定した状態で踵の骨を下に引っ張ります。3つのストレッチを1セットとして、1日3回やってみてください。寝床から起き上がる前、日中、お風呂上がりに分けるといいでしょう。
(文章は戸田佳孝:ひざ痛を自力で治す. 大洋図書、2024年より引用。宜しければご購入下さい)
解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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