サプリメントがブームだが、栄養は食品で摂った方が良いと考えます
ラジオや新聞で沢山のサプリメントが紹介されていますが、僕は栄養はサプリメントよりも食品で摂った方が良いと思います。その理由を大豆イソフラボンで説明させていただきます。大豆の中に含まれるイソフラボンは女性ホルモン(エストトロゲン)と構造が似ているためサプリメントに多く含まれています。
しかし、小原先生達は健康な成人女性4名を対象に5月経周期を対象期間とし,3月経周期目にイソフラボン25 mgを含むサプリメント(大豆イソフラボン, DHC社製, 1日1回1回2錠)を約1ヶ月間摂取してもらい、その前後2月経周期を比較期間としました。その結果、イソフラポンサプリメント摂取前と摂取後を比較したときに,平均4.8日延長しました(小原映ほか:杏林医学会雑誌.50:125-130,2019.)。原因がイソフラボンとすぐに分れば良いのですが、分らない時は驚くかもしれません。サプリメントで急に大量イソフラボンを摂るよりも食品でゆっくりと量を増やした方が良いと僕は考えます。
2004年にイタリアで行われた研究では大豆イソフラボンを1日150mg 5年間摂取させたところ、3.8%(6名)に子宮内膜増殖症が発生した報告されました。この結果を受け、内閣府食品安全委員会は2006年に食品から摂取する量を加味し、イソフラボンの安全な上乗せ摂取量上限値を1日30mgとしました。たしかに廣瀬先生の研究では1日25mg. 8 週間という低用量かつ比較的短期間でのイソフラボンの摂取では更年期の抑うつ症状、不眠症が解消されました(廣瀬明日香:低更年期と加齢のヘルスケア.16: 91-94,2017.)。しかし、飲んでいるサプリメントの種類が多くて、それぞれに大豆エキスが入っている場合、1日イソフラボン30mgを超えてしまいます。だkらサプリメントは必要最低限にしましょう。
論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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