
厚生労働省は医療費削減のため値段の安いジェネリック医薬品を使うと薬局に収入が入るようにしていますが、本当にジェネリックと先発品は同じ効果があるのでしょうか?山本先生達は先発品アンテベートのジェネリック4製剤と先発品ヒルドイドのジェネリック6製剤について混合物の安定性を検証したところ、アンテベートのジェネリック4製剤中2製剤、ヒルドイド製剤6製剤中2製剤で37℃で保存後、数時間内に液状層の発生が認められました。つまり、ジェネリックの塗り薬は成分が分離してしまう可能性があることがわかりました。高橋先生の541名の医師を対象としたアンケート結果では先発品名で処方しジェネリック医薬品への変更不可としている割合は内服薬よりも外用薬で多い傾向がありました。
最近、テプレノン(セルベックスのジェネリック。特許切れた薬の後発品)は大手のジェネリック会社から突然出荷が一時停止され、病院も薬局も大混乱を来たしました。理由は長期安定性モニ タリングにおける溶出試験にて溶出が低下していることからですが、今までと同じ製造法で急に異常がでる可能性は低いです。僕は利益率が落ちたので切ったのではないかと疑っています。普通の製薬会社がそんなことをすれば医療情報担当者さんが各病院に必死に謝りに回りまわらなければなりませんが、大手ジェネリックメーカーは卸業者さんから紙一枚を渡すだけで文句を言わせません。解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝