デクスワークで起こるひじの痛みには手首にサポーターを巻きましょう
パソコンなどのデスクワークを長時間していると、手首を上に挙げる筋肉がついている肘の外側が痛くなってきます。これは、テニスのプレイヤーがバックハンドをしすぎると、肘の外側が痛くなるので、テニス肘と呼ばれてきましたが、最近は、デスクワーク肘と呼んだ方がいいかもしれません。その理由は、キーボードを打つために手首を挙げたり、マウスをクリックするために指を挙げると肘についている筋肉に負担がかかり、炎症を起こすからです。
戸田クリニックの調査でも肘の外側が痛い患者さん101人に「原因はなんだと思いますか?」と聞いたところ、42人(41.6%)が「デスクワークが原因」と答えて最も多かったです(戸田佳孝ほか: 上腕骨外上顆炎に対する中指伸展制御付き手関節バンド装着による不快症状と治療効果. 整形外科 58: 1421-1427, 2007)。つまり、デスクワーク肘は、痛いのは肘でも原因は手首の使い過ぎなのです。
そんなデスワークから来る肘の痛みに対しては、仕事中に手首にサポーターを巻きましょう。さらに夜寝る時には、中指を安静にするようなY字型のサポーターをつけた場合には、さらに効果的です。戸田クリニックでの研究結果では手首と指のバンドを1週間巻いた患者さんでは46人中32例が改善したと答えてくれました(戸田佳孝,月村規子,加藤章子:上腕骨外上顆炎に対する新しい装具療法. 日本医事報. 4302号:73-76,2006)。論文の解説:
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