人工ひざ関節の入れ替えが増え、莫大な社会保障費が浪費される
日本でも人工ひざ関節の手術をする病院が増えました。戸田クリニックに来る患者さんでも「○○市民病院に行くと、すぐに手術しなければ歩けなくなると言われましたが、本当でしょうか?」と言ってこられる患者さんが増えてきました。でも、安心してください。人工ひざ関節は緊急に手術する必要はありません。それから、人工ひざ関節を60歳代に入れると、平均寿命が長くなった現在では80歳代で入れ替えが必要となる場合があります。カナダの研究では、これから膝人工関節の入れ替えが増えます(Bhandari M,et al.:Clin Med Insights Arthritis Musculoskelet Disord. 2012;5:89-94.)。人工関節の入れ替えには入院費だけで2億七千ドル(240億円)かかります。2030年までに入れ替え手術は今の5倍になり、その社会負担は年間13億ドル(1157億円)ずつ増加えるそうです。だから、人工関節は最後の手段にして、まずは筋肉トレーニングをしましょうというのが僕の考えです。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
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