変形性膝関節症の筋トレはゆるめで良い。
Messier先生達の研究では50歳以上変形性膝関節症患者さんに股関節外転筋力強化、レッグエクステンション、レッグカール、膝に重りを乗せて足首を持ち上げる下腿負荷運動、体幹を鍛えるサイドブリッヂ、胸から垂直に押し出す筋トレ、船漕ぎ運動および腹筋強化運動を1セット40分として週に3回、18ヶ月間(1年半)行ってもらいました。127人には若い人がスポーツジムで行うのと同じ用に筋力強化を目的とした最大筋力の80%でメニューを行い高強度グループとしました。対して126人には最大筋力の30~40%でメニューを行い低強度グループとしました。その結果、治療成績は高強度グループと低強度グループの間で差はありませんでした。つまり、変形性膝関節症に筋トレは筋力強化ではなく、筋力維持が主な目的だと考えられます。
(一方)川内先生は、ノルディック・ウォーキングは自覚的運動強度の低い安全な歩行訓練だと解説しています。変形性膝関節症患者さんははО脚変形のため歩行中重心が左右に揺れ、膝の外側への押し出し力が起こることによって膝軟骨に炎症が起きます。川内先生よるとノルディック・ウォーキングは左右への体幹動揺を抑制し,歩行動作を改善,脊椎や腰関節,膝関節,足関節に対する負荷も軽減するからです。戸田クリニックは大阪関西万博「いのち輝く未来社会のデザイン」に出展予定です。解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
前の記事へ | TOPヘ | 次の記事へ |