患者さんが納得して積極的に治療に参加してくれるアドヒアランスが大事!
アドヒアランス(adherence)とは、患者さんが医療スタッフの立てた治療方針に納得し、積極的に治療を受けることを意味する言葉です。例えば、尋常性ざ瘡、つまり、ニキビの薬であるイソトレチノイン(ニキビ治療薬)はニキビの原因となる皮脂腺を小さくし、角質による毛穴詰まりを解消する作用があります。しかし、その副作用にはニキビの一時的な悪化があります。河野先生の解説ではニキビの治療においては,薬を処方しても副作用で患者さんが治療を中止することが多いので服薬アドヒアランス向上が大事だと述べています。
糖尿病に対するインスリンや骨粗鬆症に対する副甲状腺類似蛋白であるアバロパラチドは毎日何時に打てば打ち忘れが少ないのでしょうか?僕達の研究では骨粗鬆症の患者さんに自分の生活の中で打ちやすい時間にアバロパラチドを打ってもらいました。その結果夜8時から10時に注射を打っていた3人の患者さんでは注射の打ち忘れもなく、ほぼ定時に注射を打っていました。この3人は皆、毎晩お風呂上がりに注射を打つことを習慣にしていました。解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
前の記事へ | TOPヘ | 次の記事へ |