石の上にも3年。筋トレも3年続ければ軟骨がすり減りの進行を止める
年齢の変化による軟骨のすり減りは運動で防げます。診察をしていると変形性膝関節症の患者さんから「運動はどのくらいの期間続ければ良いですか?」と聞かれることがありますが、その時の僕は「少しずつで良いのでできるだけ長く続けて下さい」と答えます。黒澤先生達の調査では変形性膝関節症の患者さんに3年以上家庭で筋トレしてもらいました。継続期間の平均は約5年であり、レントゲン写真で診た骨と骨の隙間は殆どの人で変化なしでした。
また、宮口先生の解説では大腿四頭筋の筋トレは筋力増強だけではなく、ヒアルロン酸の粘り気を増加させ関節の動きもスムーズにします。ヒアルロン酸の役割の一つは潤滑油として関節液に粘り気をつけることです。筋トレして関節を速く動かすとはヒアルロン酸分子が重なりあい、分子量が増え、粘り気が増します。
解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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