長時間座ったら腰痛予防のため促通運動をしよう。
「促通」とは、ある行為をよりやりやすくしたり、より早くできるようにすることを指します。例えば腰痛の場合は膝の後ろを伸ばしたり、腰をねじったり、丸めたりする運動です。早稲田大学の研究では腰痛では腰が運動しやすくするために24名の学生に対して促通運動を指導しました。その結果、「促通運動後の腰の感覚は」の結果では「とてもすっきりした」が13名(54%)、「ややすっきりした」が11名(46%)でした。つまり、90%の人が簡単な運動をすることによって腰痛が一時的にでも収まると答えています。
2000年代になってから脳の活動が画像で見えるようになりました。腰痛が長びいている人の脳の活動を見ると、痛みに関係する脳の部分だけではなく、感情に関係する辺縁系や物事の判断に関係する前皮質にまで変化がでていました(半場 道子.医学のあゆみ260:135-140,2017)。つまり、腰痛が長引くと痛みを恐れる感情が強くなり、痛みを実際よりも強く判断し、やがてうつ状態になっていくことがわかっています。解説:江坂の整形外科クリニック 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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