戸田整形外科リウマチ科クリニック

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眼鏡屋で済ましていてはだめ!急に視力が落ちたら眼科に行って検査を受けよう

2007年まで老人保健法による「基本健康診査」で行われていた眼底検査は2008必須項目から除外されました(妹尾正:人間ドック36: 367-384,2021)。だから、人間ドック等を通じて自分で目の検査を受けることが大事になってきました。最近のか眼科機器は進歩して多くの医療機関では光干渉断層計(OCT)で眼底の状態が詳細にわかるようになってきました。糖尿病患者数は疑いも含めれば日本全国に1,370万人いる。その合併症の一つとして糖尿病網膜症があります。↓今回はまじめな眼科医で名バンジョプレイヤーの今村先生に校正をしてもらいました。 糖尿病網膜症の初期では網膜出血や毛細血管にコブができ、硬性白斑があします。進行すると、網膜の血液循環が悪くなり、新生血管が発生します。新生血管は急に造った血管ですから↓石油のパイプが破れて火事が起きたように硝子体の中で大出血を起こしやすく、一気に視力が下がる原因となります。さらに進行すると網膜剥離や緑内障の原因ともなります。 ほかによく問題となるのは、網膜の中心部(黄斑部)にむくみが起こって視力低下や物がゆがんで見える(変視症)黄斑浮腫があります。黄斑浮腫の状態や程度を調べるのにはOCTが有効です。もし、黄斑浮腫があれば、VEGF(血管内皮増殖因子)を抑える薬を眼の硝子体に注射する抗VEGF薬治療が有効であることが多いです(築城 英子: 眼科手術32:453-458,2019)。↓だから糖尿病の気配がある方が物が歪んで見えだしたら眼鏡屋の視力検査だけで済まさず是非、眼科を受診しましょう。 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝