貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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痛みやストレスで失神した方を見かけたらまず寝転がって足を挙げて下さい

心臓や血管は自律神経の影響を非常に受けやすく、急に立ち上がったり、痛みやストレスによって迷走神経反射という自律神経の反応が過剰におこると急に血圧が下がったり脈が遅くなったりして、脳が貧血になり、失神することがあります。 脳貧血を甘く見てはいけません。渡辺先生達の報告では2歳の子供が虫歯治療のストレスで脳貧血となり、低酸素脳症で死亡したが、その時担当医が速やかに適切な対応をすれば、幼児が死亡するという大事には至らなかった可能性があると述べています(渡辺良子ほか:近代口腔科学研究会雑誌 .46: 45-50,2020.)。 低酸素脳症といえば、高槻市で高校生が宅配業者を装い、女性を襲撃した後、自殺した死因でもあり、岡山で2歳児が虐待でふとんにくるまれ、数ヶ月後に死亡した時の死因とですね。 では、脳貧血を防ぐ応急処置は何でしょう?まず、寝転がらせて、脚にある血液を脳に送るために脚枕を入れて、脚を頭より高く挙げることです。脚枕になる物がみつからない場合は両手でふくらはぎを持ち上げてあげましょう。2分も続ければ意識がとりもどし、気分が楽になられます。皆さんも失神した方を見かけたらまず寝転がって足を挙げてやって下さい。 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝