暴言は養育者との愛着不足が原因のことも。看護師との交換日記が効くかもしれない
宮本一馬被告(28)は、栃木県内を走行中のJR宇都宮線の車内で、喫煙を注意した男子高校生を殴るなどした罪に問われています。この事件を取り調べ中の検察官に、宮本被告は「俺、暴れるとき、まじで暴れるぞ」、「犯罪するやつは、どこでも犯罪すんねん」などと脅迫し、公務執行妨害の罪でも起訴されました。
友田先生によると虐待を受けて育ち,養育者との間に愛着がうまく形成できなかった愛着障害の子どもは褒めてもらった時に喜ぶという脳の”線条体”の働きが弱くなり、こうした脳の傷は”後遺症”となり,将来にわたって影響を与えると解説しています(友田明美:小児科.61:871-877,2020)。
また、山口先生達は. 興奮状態になると、大声での暴言や他人へ暴力をふるうことは統合失調症の一つの症状である。これらの症状に対して自分の気持ちの言語化を促すことによって暴言・暴力が減少するのではないかと考えた。そこで精神状態の落ちついている時に、看護師と患者さんが話したいことについて、自室で専用の交換日記を書いてもらったところ、2か月間で症状が落ち着いた症例を報告しています(山口由佳ほか:: 日本精神科看護学術集会誌. 59:176-180,2017.)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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