戸田整形外科リウマチ科クリニック

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スポーツで腰痛が起こる原因:曲げる、伸ばす、回す。コルセットを着けよう

スポーツ選手の腰痛発生率は一般成人よりも高いです。スポーツにより発生する腰痛は、腰を曲げた姿勢で起こる屈曲型(レスリングなど)・背筋を伸ばした姿勢起こる伸展型(テニスなど)、骨盤を回した姿勢で起こる回旋型(サッカー)に分類できます。腰痛が起こり易いスポーツは、体が触れあう(接触型)スポーツでは、1位:レスリング、2位:サッカー、3位:アメリカンフットボールでした。体が触れあわない(非接触型)スポーツでは、1位体操、2位テニス、3位ゴルフでした。(佐藤 孝二:.MEDICAL REHABILITATION. 134:63-67,2011)。このような運動をする前にはそれぞれの筋肉(テニスでは背骨を伸ばす筋肉)をストレッチして柔らかくし、コルセットをつけて無理に動かないようにしましょう。 僕は腰痛を起こしやすいスポーツ選手にはコルセットの装着を薦めています。すると選手達は「ずーとコルセットをしていると腰の筋肉が怠けて、コルセットなしでは立てなくなるって言われたんですが、本当ですか?」と聞かれることがあります。Sato先生らは、3ヶ月以上続く慢性の腰痛の患者さん40人をコルセットを装着する人と装着しない人の2つのグループに半分ずつ分け、6ヶ月間の背筋の筋力の変化を比較しました(Sato N, et al: J Med Sci. 58:60-65,2012)。その結果、背筋の筋力低下は6ヵ月間のコルセット装着では起こってきませんでした。だから、曲げる、伸ばす、回すスポーツの選手も安心してコルセットを着け続けて下さい。論文の解説 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝