戸田整形外科リウマチ科クリニック

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足首が大事!良く動かし、温めていると、怪我や立ちくらみになりにくい。

ストレッチでは筋力はつきませんが、筋肉を伸びやすくします。谷口先生達の8人の若者に足首を体側に持ち上げる(背屈)運動をしてもらいました。その結果、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋)の筋肉の厚さが増え、アキレス腱の伸び率が増加しました(谷口圭吾ほか健康医科学研究助成論文集 22: 70-78,2007.)。アキレス腱が柔軟になると転倒しにくくなります。だから、↓足首をストレッチすることによってアキレス腱が柔らかくなり、運動中の怪我が減ると僕は考えます。 足浴は気持ちが良いだけではなく、転倒を予防する効果があるようです。本多先生達は高齢者に週2回足浴しながら、足首の運動を行ってもらう期間と、その効果を洗い流す期間と、何もしない期間に分けて、足関節背屈角度を計測しました。その結果足浴と運動を行っていた期間は何もしていなかった期間に比べて、足関節背屈角度が明白に増加していました(本多容子,ほか.Health and Behavior Sciences.14:85-92,2016)。↓足関節背屈角度が低下すると転倒しやすくなります。このため、足浴は高齢者の転倒骨折を予防する効果があると考えられます。 立ちくらみは高齢者では転倒骨折の原因ともなり、危ない症状です。秋葉先生らは男性8人に5分間普通に座ってもらった後、1分間の足首を背屈(足首を立てる動作)を行い、再び5分間普通に座って座ってもらい、血圧を測りました(秋葉崇:理学療法科学.32: 695-699,2017.)。その結果、足関節底背屈運動は起立直後の血圧低下を防いでいました。なぜなら、足首を立てるだけで足の血液が心臓に返り、脳に行く血液が増えるからだと考えます。だから、↓立ちくらみする人は立ち上がりや起き上がる前に足首を1分間だけ立てるようにしましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝