鶏の胸肉に多く含まれるカルノシンは筋肉のpH低下を和らげてくれる
筋肉を使い過ぎると、酸素が足りなくなるので、酸素を使わずにグリコーゲンを分解してエネルギーを作るようになります。このエネルギーを作る途中で乳酸が筋肉に貯まり、筋肉のpHが低下し、筋の収縮力が弱くなり、疲労が起こります。鶏の胸肉に多く含まれるカルノシンは筋肉内のpHを一定に保つ緩衝能を強化してくれます。日本ハム研究所の原田先生らの研究ではマウスがどれぐらいの時間泳げるかを調べ、その後カルノシンを飲ました場合と飲まさなかった場合で再び泳がしました。その結果、カルノシンを飲ませた後は疲労が回復し、飲まさなかった時より長い時間泳げたそうです(原田理恵ほか:日本栄養・食糧学会誌.55:209-214,2002)。 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
前の記事へ | TOPヘ | 次の記事へ |