戸田整形外科リウマチ科クリニック

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75歳以上になると高血圧でない人の方が珍しい

日本の高血圧患者は、推計4300万人と言われています。厚生労働省が実施した平成26年の国民健康・栄養調査よれば、75歳以上の有病率は男性が74%、女性が70%。つまり、高血圧でない人の方が少ないことになります。高血圧は、脳卒中や心筋梗塞など、突然死の要因とされています。75歳以上の血圧の目標は、収縮期血圧140未満、拡張期血圧90未満です。まず指導するのは食事から塩分を減らすことです。諏訪中央病院名誉院長の鎌田實先生は「通常の塩から、スーパーで売っているナトリウムをカリウムに置き換えた『ナト・カリ塩』に替えることを勧めています。塩分が五〇%カットされています。」と述べています。 心電図のQ波が出始めてからT波の終わりまでをQT時間といいます。これが心臓の心室が全身に血液を送り出すため収縮してから回復するまでの時間を表します。Mu先生達の研究では食塩の沢山入った食事を7日間食べた後は、食塩の少ない食事を7日食べた後に比べてQT時間が延長していました。つまり、心臓の疲労回復に時間が遅くなりましたが、ナトリウムを補充すると心電図のQT時間が正常になりました。つまり、食塩をナト・カリ塩に変えると心臓の疲労回復時間が正常になる可能性が高いということになります。ただし、腎臓が悪い人にナト・カリ塩は禁忌です。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝