肩こりに対する注射は水分補給で筋肉の脱水状態を改善するから効く
トリガーポイント注射(筋肉の痛み所に打つ注射)は量が多ければ良いというものではありません。竹川先生は、肩こり症に対してエコーと見ながらトリガーポイント注射を1部位あたり10mと5mlを使用した場合の治療成績を比べました。その結果、10mと5mlの間で明白な差はありませんでした(竹川克一:日本整形外科超音波学会会誌.29: 90-96,2018.)。肩こりや腰痛に対するトリーポイント注射は血液の巡りが悪くなった筋肉は酸素が行き渡らなくなり、凝っていると同時に脱水の状態になっていると考えられます。このため生理的食塩水と同程度の浸透圧の麻酔薬を注射し、局所の浸透圧が低下させれば、症状が改善すると考えられます。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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