階段を下る時は痛い足から先に降り、坂道を下る時はお尻を手で持ち上げよう
どちらかの足に痛みがある場合には、昇る時には、先に進める足の方で体重を支えるので、痛みのない足から進めましょう。反対に階段を下りる時には、前の階段に残っている足で体重をささえるので、痛みのある足から進めていきましょう
また、足は踵からついて爪先でけり出すようにして、足首を良く動かすようにしましょう
高齢者は、足の強度を高めるために足首を動かさずに階段の上り下りしますが、そうすると腰にかかる負担が増えて腰痛が出る。なお、膝を支える筋肉を鍛えるために階段を上ったり、下ったりで訓練する人がいるが、衝撃でかえって膝が悪くなります。巨人の星の時代に行われたトレーニングであるうさぎ跳びが今はしないのと同じ理由です。
山登りをした数日後に脚が痛くなるのは、実は下り坂が原因のことが多いです。下り道を大股で走って下りると、股関節が曲がったまま膝が伸びる姿勢になるのでハムストリングスという筋肉に負担がかかり、太ももの肉離れを起すことがあります(仁賀定雄ほか:Orthopaedics.23:15-25,2010)。下り坂では、股関節や膝関節への衝撃を和らげるために歩幅を狭くしてあるきましょう。また、下り坂では股関節を伸ばす大殿筋というお尻の筋肉をよく使いますので(藤澤宏幸:東北理学療法学.25:5-9,2013)、お尻を自分の手で持ち上げながら下ると比較的楽に下れます。
ちなみに本当に脚が痛い人は杖を痛い足とは反対側に突いてしか歩けません。痛い側と同じ側に杖をついている人がいたら、それは仮病である可能性が高いです
論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
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