貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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背中は自分で見えない湿布かぶれが化膿するのに注意!

腰痛若い人の整形外科説明
背中は自分で見えない湿布かぶれが化膿するのに注意!湿布かぶれを放置しておくと、そこから雑菌が入って化膿してくることがあります。腰痛の治療のため腰に貼った湿布の下の皮膚の状態は自分で見ることができませんので、「ヒリヒリする」と思えば、他の人に見てもらって、化膿しているようであれば、抗生物質入りのかゆみ止めの外用薬を塗るようにしましょう。ケトプロフェンを含む湿布薬は注意が必要です。光線過敏症といって、薬剤が紫外線と反応して、日焼けのような症状を起こすからです。実は、この成分は約4週間体内に残ります。そのため、忘れた頃に症状が出ることがあるのです。多くは湿布を貼った部分に出ますが、アレルギー反応を起こして、他の部分に出ることもあります。症状が消えてからも、衣服やサポーターなどで紫外線から皮膚を守りましょう。ケトプロフェンが体内から消えても紫外線アレルギーの体質が残っているため数か月経っていても紫外線にあたると症状が再び現れることがありますので注意が必要です。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

脊柱管狭窄症狭窄症の薬について

腰痛説明
脊柱管狭窄症狭窄症の薬について脊柱管狭窄症で使われる薬としてプレガバリン、トラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合錠、ププレノルフェン貼付剤などが使用されます。プレガバリンは神経が「痛い」という感覚を伝える神経の連結部(シナプス)でカルシウムの動きを止めて痛みが脳に伝達されるのを抑えます。神経痛によく効きます。副作用で最も間題となるのは浮動性めまい(フワフワという感覚)です。詳しくは8章2節(○頁)トラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合錠は、脳に働き痛み止めの作用が強いが吐き気などの副作用があるトラマドールと末梢に働くので副作用は少ないが痛み止めの作用が弱いアセトアミノフェンを少しずつ混ぜた薬です。二つの薬を混ぜたトラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合錠は痛み止めの作用が強く、副作用の少ない薬になります。それでも吐き気などの副作用が起こることがあります。ブプレノルフィン貼付剤は脳に働く強い痛み止めの成分を湿布剤に入れることのよって皮膚からゆっくりと血管に吸収させることで痛み止めの成分の血液濃度を一定に長期間保つことができます。但し、血中濃度が定常状態に達するまで2~3日の期間が必要なので同じ湿布を1週間貼りっぱなしにするので清潔好きが多い日本人にはやや違和感がありますし、湿布を貼っている部分に湿疹ができることがあります(尾形直則:脊椎疾患による慢性疼痛の薬物療法.整形・災害外科.62:1331-1338,2019.)、論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

数分歩くと腰がだるくなる脊柱管狭窄症の症状には血管を広げる薬が良い

腰痛説明
数分歩くと腰がだるくなる脊柱管狭窄症の症状には血管を広げる薬が良い脊柱管狭窄症の治療はまず薬で治療しましょう。脊柱管狭窄症では馬尾や神経根が慢性の圧迫によって血管が細くなり神経に栄養が行き渡りにくくなり神経の症状が出現してきます。だから、脊柱管狭窄症では「ビリっ」とした激しい痛みよりも立ち続けたり、歩くことによって「ジワジワ」と脚にしびれや重だるさが起こってくることが多いです。したがって、血管を広げ、血液のめぐりを良くするためにプロスタグランジEl製剤が第1選択の薬です(注5・竹林)。重い副作用は少ないく、まれに下痢、吐き気・そう痒感、じん麻疹などがあります。但し、すぐに効果が現れる薬ではありません。数週間飲んでみて「前よりも少しましになった」と感じ始めた人は重い副作用が少ないのでそのまま飲み続けましょう(竹林庸雄:長引く痛みに向き合う。それ….Modern Physician.39: 307-309,2019.)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

骨粗鬆症とサルコペニアはビタミンD欠乏でつながっている。

老化腰痛説明
骨粗鬆症とサルコペニアはビタミンD欠乏でつながっている。動物実験からわかった骨粗鬆症とサルコペニアが同時に起こり易い理由については、骨に必要な栄養素を補給するビタミンDに反応しにくくしたマウス(ノックアウトマウス)に筋トレさせても筋力が回復しなかったことから年齢の変化によってビタミンDの欠乏によって骨粗鬆症のみならずサルコペニアも起こることがわかりました(Sakai S et al : Vİıamin D… J Bone Miner Res30 (Suppi 1) : 128—136. 2015)。だから、熟年になれば、ミルクや卵、鮭や大豆をしっかり食べてビタミンDの補給に努めましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

腰の手術を薦めない理由の一つは本当に手術する場所が原因かどうかわかりにくいから

老化腰痛説明
腰の手術を薦めない理由の一つは本当に手術する場所が原因かどうかわかりにくいから尾形先生は論文で次のような内容を書いたおられます。『腰痛の原因究明は整形外科全体の中でも特に難しい分野です。体の中心部に存在する腰椎は 外部からの触診により病変部を直接触れることが困難であるし画像的に椎間板変性や 脊柱アライメントの異常があってもそれが単なる歳の変化なのか痛みの原因であるかを区別しにくいです。患者さんに間診し、時間をかけてじっくり診察することにより変部位を推測しそこに一致した画像所見があって初めて診断名をつけ,治療方針を決定しますが、この「診断名」はあくまでも「仮説」でありそれにあった治療をしてみて期待したとおりの結果が得られて初めて確定診断となるのです。』(尾形直則:脊椎疾患による慢性疼痛の薬物療法.整形・災害外科.62:1331-1338,2019)。そんな診断で手術をして「やっぱり違っていました。」では済まされないと僕は思います。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝