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- 筋肉トレーニング説明
- 2000年から2010年に実施された2「健康日本21」の調査結果では1990年から2000年までに行われた調査結果に比べて、60歳以上では運動する人が増えたが女性の40・50歳代は減っていました(稲次潤子:更年期と加齢のヘルスケア11: 77-81,2012)。。更年期女性にとって、適切な運動は、心肺機能を高め、代謝機能を改善し、肥満を予防改善する他、運動器の機能維持、骨粗鬆症の予防、更年期症状の軽減などなどの効果が明らかにされているにも関わらず、40代50代にはまだ元気に動けているという自信があり運動を習慣化する人が少ないです。 1990年当時の40代50代は戦後直後生まれのいわゆる団塊の世代が多く、「みんなで運動しよう」という意識が強かったかもしれません。しかし、IT機器が発達し、個人主義の進んだ現代では、40代や50代で運動する人が益々減っていくかもしれません。皆さん、若い頃から歳をとってもできる運動を習慣にしてください。論文の解説:江坂駅前の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
10年前の調査に比べて、40・50歳代で運動している人は減っている
- 腰痛説明
- 肘を思いきり曲げて物を引っ張る時には掛け声をかえた方が得です。ある研究では、健常な男性12人に肘を力一杯曲げる動作と伸ばす動作を①息を大きく吸ってから呼く時、②息を大きく呼いてから吸う時、③息を大きく吸って止めた時、④息を吸いながら掛け声を出した時に行ってもらいました(脇田裕久ほか三重大学教育学部研究紀要. 自然科学. 42:97-104.,1991)。その結果、掛け声を発した時が一番筋力が強くなっており、12%もアップしました。その理由は、掛け声を発することによって、脳が発する「これぐらいにしておいた方が良い」抑止力が排除され、筋力の心理的限界が生理的限界に接近したためだとかんがえられています。論文の解説:戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
掛け声をかけると脳から出る指令が解除されバカヂカラがでる。
- 筋肉トレーニング説明
- 香港のYau先生の調査では、転倒による大腿骨頸部骨折に関与する因子は、一位が対比視力低下(オッズ比6.1)で、二位が大腿四頭筋筋力低下(オッズ比4.8)でしたYau DT, et.al:Calcif Tissue Int. 2013 92:287-9)。高齢者の視力低下の原因の多くは白内障ですが、白内障は簡単な手術で治ります。しかし、大腿四頭筋力の低下は自分で努力しなければ、治りません。つまり、大腿四頭筋筋力の筋力トレーニングは変形性ひざ関節症の治療のためだけではなく、ひざが痛くない方でも寝たきり予防のため、是非行ってもらいたい筋肉トレーニングです。論文の解説 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
大腿四頭筋の筋力低下は転倒骨折による寝たきりの原因の第2位
- ホンマでっかネタ説明
- 聖徳太子が随の煬帝に送ったと言われる国書「日出処の天子、書を没する処の天子に致す。つつがなきや」は、日本の国名の由来とも言われる有名な文章ですが、「つつがなきや」とは、「ツツガ虫に咬まれていませんか?」という意味です。今でこそ殆ど見なくなった虫ですが、昔の日本には沢山いました。それだけに現代はツツガムシ病の症状がわかりにくくなっています。ツツガムシ病はダニの一種であるツツガムシによって運ばれてくる病気です。5~14日の潜伏期間があり、リンパ節が腫れてきて、咽頭痛、関節痛がでてきます。虫の刺し口が診断の決め手となります(中村美智子ほか:皮膚科の臨床 54: 1403-1406,2012)。「風邪をひいて、関節痛があるんだろう」とあなどらず、真ん中がへこんだ黒いかさぶたのある刺し傷があれば、病院に行って調べてもらいましょう。論文の解説:江坂駅前の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
つつがなく暮らせないと関節が痛くなってくる
- ホンマでっかネタ説明
- 岐阜県総合医療センターの研究では60歳以上の外来患者800人を対象に身長の変化を調査しました(細江英夫:中部日本整形外科災害外科学会雑誌.55:293-294,2012)。その結果、男性の80歳未満では平均3cm未満の身長短縮で、年間短縮量は2~3mmでした。また、80歳以上では短縮量が年間5mm以上でした。女性では60歳代から平均3cm以上の身長短縮が認められ、歳をとるどこと短縮量はだんだん増えていました。では、身長が短くなった人の元の身長はどのように予測するのでしょうか?骨が短くなるのは背骨の骨の高さが低くなるからです。でも、膝の下のスネの骨(脛骨けいこつ)は年齢とともに変化しません。女性の場合、元の身長=(座った時の床から膝の高さ×1.91)―(年齢×0.17)+75だそうです。論文の解説:江坂駅前の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝