貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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股関節の筋トレがひざにかかる負担を減らす

変形性膝関節症
股関節の筋トレがひざにかかる負担を減らす変形性ひざ関節症対する筋力トレーニング(筋トレ)として最も有名な運動は椅子に座って、足を垂らした状態から膝を伸ばして大腿四頭筋訓練を鍛える方法です。しかし、この筋トレでは、股関節を内側に閉じる内ももの筋肉(内転筋)や外側に開くももの外側の筋肉(外転筋)の筋力は強くなりません。股関節の外転筋力が弱いと歩いている時に骨盤が揺れるのを防ぎ、膝にかかる負担を減らす働きがあります(Sled EA,. et al.: Phys Ther. 90:895-904,2010)。また、股関節の内転筋が衰えてくると膝のお皿の骨(膝蓋骨)を正常の位置につり上げることができずに膝蓋骨を上内方へ牽引する力を弱め、膝蓋骨と太腿の骨(大腿骨)の噛み合わせが悪くなり、膝蓋骨と大腿骨の間の軟骨がすり減ってきます(高松敬三:.久留米医学会雑誌.74:23-32,2011)。だから、変形性ひざ関節症の筋トレでは股関節を動かす内転筋や外転筋の筋トレも行う必要があります。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝

痛みがあってもできる運動をすれば痛みは和らぐ

腰痛
痛みがあってもできる運動をすれば痛みは和らぐ腰痛のリエゾン(フランス語で連携)療法では、それまで、「痛みのせいで何もできない」という認識を、「痛みがあってもやれることはたくさんある」という方向に意識を変えていきます。例えば、腰痛や膝の痛みがあっても太腿を高くあげる足踏みならできる人が多いでしょう。できる運動をすれば、脳内から内因性のオピオイド物質(鎮痛成分)が放出され、天然の痛み止めになります。痛いからといって痛み止めの薬を飲むよりは、できる運動をする方が副作用もありません。解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝

原因不明の痛みにも運動は効く!

腰痛
原因不明の痛みにも運動は効く!2006年に発表されたヨーロッパ腰痛専門医の治療方針では「長い間続く腰痛の人の脳には異常がある。だから、腰痛には脳の治療をすべきだ。」と書かれています松平 浩:Locomotive Pain Frontier .4:76-83,2015.).これを腰痛に悩んでいる人が聞くと「失礼な事を言うな!この痛みを気のせいだというのか?」と怒りだすかもしれません。でも、気のせいだと言っているのではありません。腰痛のため長い間不自然な姿勢をして生活したストレスが脳にダメージを与え、それが自律神経失調症を起こし、血管が上手く血液を配分することができず、また腰痛が再発という意味です。ではストレスから来る脳のダメージはどのように治せば良いのでしょうか?「運動療法は慢性の腰痛の治療手段としてのみならず再発対策としても良く効く可能性が高い」と書かれています。江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝

肥満の人の腰痛予防には四股ふみが良い。でも、それでははまりすぎなので水平足踏みをしよう

腰痛
肥満の人の腰痛予防には四股ふみが良い。でも、それでははまりすぎなので水平足踏みをしようふとっていると腰部にかかる負担が大きいので腰痛になるのが心配ですよね。国内のある大学の研究では肥満している人の腹部のCTの断面図を調べてみました。その結果、内臓脂肪の面積が大きく、かつ大腰筋の面積が小さい人で腰痛が多かったそうです(中村英一郎ほか:日本整形外科学会雑誌84: 440-445,2010.)。つまり、内臓脂肪が多くても股関節をつり上げる筋肉である大腰筋を鍛えていれば、肥満していても腰痛にはなりにくいのです。お相撲さんは肥っているのに腰痛になりにくいのは四股を踏んで大腰筋を鍛えているからだと言われています2)。でも、肥満した人が四股を踏むと「部屋に入るんですか?」などとからかわれるでしょう。だから、替わりに水平足踏みで大腰筋を鍛えましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝  

再掲載:立ち上がる時に「よっこいしょ」と言うと腰痛予防になる

腰痛
再掲載:立ち上がる時に「よっこいしょ」と言うと腰痛予防になる立ち上がる時に「よっこいしょ」と言うと「年寄りくさい」とバカにされますよね。でも、ある研究では、健康な男性に高さの台からの立ち上がり動作を,かけ声有りとかけ声なしの時に行ってもらい、筋電図を測りました(櫻井佳宏ほか:理学療法学.39:抄録.2 697頁,2012)。筋肉の活動は腰の背筋(腰部脊柱起立筋),太ももの外側の筋肉(外側広筋)とスネの前の筋肉(前脛骨筋)の3つ筋肉で測りました。その結果、掛け声ありでは3つの筋肉がほぼ同時には活動開始しましたが、掛け声なしでは腰の背筋に遅れて他の筋肉が活動しました。つまり、立ち上がる時に腰の筋肉だけに負担がかからず、太ももやふくらはぎの筋肉も協調して働いてくれるのでギックリ腰が防げると考えられました。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝