ニュースNews
- 腰痛
思い切り息を吐きながらお腹を突き出した時にお腹を触ると固くなっていますよね。お腹が固くなると重い頭(平均7kg)を支えている背骨にかかる負担がへり、腰痛の危険性がへります。しかし、女性はお腹に息を吐く力が弱いです。国内のある大学では、17人の慢性的な腰痛のある女性と17人の腰痛のない女性の肺活量検査を行いました(金子秀雄ほか: 理学療法科学.31:799-804,2016.)。その結果、腰痛持ちの女性は腰痛のない女性に比べて、胸いっぱいに息を吸い込み、一気に吐き出した空気の量(努力肺活量)が少なかったです。だから、女性の腰痛の予防には腹式呼吸(吸うときにお腹を膨らませ、吐くときにはお腹をへこませる呼吸法)が良いです。また、大きな風船を膨らませるのも良い訓練になるでしょう。論文の解説:江坂駅前の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
女性の腰痛の原因の一つは肺活量が減ること
- その他
4本足で歩く動物では前足の重みは地面が支えています。でも、。これが四十肩や五十肩です。移動中の楽な姿勢は、肩関節が吊り下げている腕の重みを軽くしてやることです。地下鉄などで座る時には少しふんぞりかえって座り、鞄などを横腹の上に置き、その上に腕を乗せましょう。そうすれば、腕の重みが横腹に逃げて、肩にかかる負担が減ります。握り棒をもつ時などは、なるべく肘を締めて肘を体に近い位置にして持ってください。肘を締めることで、引っ張られる力が肩にかかるのを軽減します。 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
改編:肩に負担のかからない地下鉄の乗り方
- その他
駅の階段やちょっとした段差で足を踏み外して足首を捻挫したことありませんか?そんな時の周りの人の目が気になるので全然痛くない顔をして立ち去って、後で痛くなってきますよね。国内のある大学の研究では、ハンドボール部とバスケットボール部の選手102人に目をつむって片足ずつで立ってもらい、その時の揺れの度合いを比べました(高橋竜平ほか:中部日本整形外科災害外科学会雑.54:1171-1172,2011)。その結果、捻挫をしたことのある人では、捻挫をしたことのない人に比べて、片足立ちでの揺れの度合いの左右差が大きかったそうです1)。つまり、じっと立っている時のバランス能力の左右差が足首の捻挫の原因になる可能性があります。だから、捻挫予防には短い時間しかできない側の片足立ちを練習しましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
改編:駅で捻挫で恥をかかないために時々片脚立ちしましょう。
- スポーツ説明
体重が増えると、それを支えるためにふくらはぎの筋肉が大きくなってきます。 しかし、靱帯(骨と骨とを結ぶ)は体重の増加にともなって強化されません。国内のある病院では、世界中から捻挫と肥満との関係について書いた論文を5つ検索して、総合的に判断しました(田中昌史ほか北海道千歳リハビリテーション科学.1:115-118,2015)。その結果、身長に対する体重の割合(BMI)が高くなると、足首を内側にねじって起こる捻挫を起こす確率が増えていました。最近、肥ったと思った人は捻挫に気を付けましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
肥ると足首を内側にひねって捻挫しやすい
立ち上がる時に「よっこいしょ」と言うと「年寄りくさい」とバカにされますよね。でも、ある研究では、健康な男性10 名(平均年齢21.9)高さの台からの立ち上がり動作を,かけ声有りとかけ声なしの時に行ってもらいました(櫻井佳宏ほか:.理学療法学.39:Suppl.2 697頁,2012)。筋肉の活動は右側の腰の背筋(腰部脊柱起立筋),太ももの外側の筋肉(外側広筋)とスネの前の筋肉(前脛骨筋)の3つ筋肉で測りました。その結果、掛け声ありでは掛け声なしに比べて、3つの筋肉がほぼ同時に活動えを始めました。つまり、立ち上がる時に腰の筋肉だけに負担がかからず、太ももやふくらはぎの筋肉も協調的に働いてくれるのでギックリ腰が防げると考えられました。論文の解説 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝