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- 五十肩説明
四十肩や五十肩の痛みは2週間ぐらいで治る人もいれば、1年かかっても治らない人がいます。その原因は何でしょうか?国内のあるある病院の調査では、四十肩や五十肩による夜中の肩の痛みが1ヶ月以上続く人は、腕を伸ばして手のひらを外側に向ける動作がしにくい人が多いという結果がでました(伊藤創:臨床整形外科.52: 191-193,2017.)。だから、普段から手のひらを上に向けて寝転ろがる訓練もしておきましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
寝ている時に手のひらが上に向けると痛む人は四十肩の痛みが長引きやすい
- ダイエット説明
栄養は食事ではなく、サプリメントでとれば、良いと考える方がいるかもしれません。しかし、サプリメントを飲む人の多くはいろいろなサプリメントを飲んでいるし、サプリメントにはいろいろな成分が入っています。このため、過剰摂取になる可能性が大いにあるのです。例えば、サプリメントAには骨を強くするためにカルシウムとビタミンDが入っています。サプリメントBは総合ビタミン薬でビタミンAとB12とDとEが入ってます。このサプリメントAとBを一緒に飲めば、ビタミンDが両方に含まれているため、過剰摂取になります。ビタミンDを過剰摂取するとと血液中のカルシウム濃度が高くなって、倦怠感や嘔吐などの症状がでたり、腎機能障害そして筋肉や腱などの柔組織に石灰化が起こります。つまり、複数のサプリメントの飲み合わせはむつかしいのでお薦めできません。その点、食事で栄養を過剰摂取することはまずありません。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
サプリメントは飲み合わせが難しいから複数飲まない方が良い
- 変形性膝関節症説明
最近は湿布に含まれている消炎鎮痛成分(副作用で胃や腸を荒らす)が速やかに血液の中に吸収され全身に効く湿布(一般名:エスフルルビプロフェンテープ)が変形性ひざ関節症患者に多く使われています。この湿布を使うと血中の鎮痛薬の濃度が上がり、胃腸粘膜の障害されている可能性があります。大森先生らはマウスに消炎鎮痛剤を与えて造った小腸潰瘍がブロッコロリーに含まれるスルフォラファンが潰瘍を軽減したと報告しました(大森俊ら:潰瘍.38: 20-23,2011.)だから、変形性ひざ関節症で効き目の強い湿布を貼っている人はブロッコリーなどのアブラナ科の食品を食べましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
良く効く湿布を貼る時はブロッコリーを食べよう
- ダイエット説明
筋肉を使い過ぎると、酸素が足りなくなるので、酸素を使わずにグリコーゲンを分解してエネルギーを作るようになります。このエネルギーを作る途中で乳酸が筋肉に貯まり、筋肉のpHが低下し、筋の収縮力が弱くなり、疲労が起こります。鶏の胸肉に多く含まれるカルノシンは筋肉内のpHを一定に保つ緩衝能を強化してくれます。日本ハム研究所の原田先生らの研究ではマウスがどれぐらいの時間泳げるかを調べ、その後カルノシンを飲ました場合と飲まさなかった場合で再び泳がしました。その結果、カルノシンを飲ませた後は疲労が回復し、飲まさなかった時より長い時間泳げたそうです(原田理恵ほか:日本栄養・食糧学会誌.55:209-214,2002)。 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
鶏の胸肉に多く含まれるカルノシンは筋肉のpH低下を和らげてくれる
- 変形性膝関節症説明
オートフアジーとは損傷した軟骨などを自分で消化し、 リサイクルするシステムで、オートフアジーの機能低下はアルッハイマー病やがんなど、 変形性ひざ関節症と同じく加齢に伴って増加する疾患のリスクを高めます。ひざの周りの筋肉だけではなく、全身の筋肉を動かすと、運動により筋肉でのオートフアジーが活発になることをグルメティ先生が報告しています(Grumati P,et al:Autophagy, 7: 1415-23,,2011)。つまり、健康維持における運動の重要性を分子レベルでもしめされています。江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝