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- ホンマでっかネタ説明
- 子供の頃にうんていや鉄棒などの高い所から転んで手をつき、肘を骨折した人は結構多いと思います。でも、子供の時だからどんな骨折か理解できませんし、親も病名まで覚えていないことが多いと思います。子供の肘の骨折は真ん中が折れる顆上骨折と外側が折れる外顆骨折と内側が折れる内顆骨折の3種類がありますが、一番、後遺症が出やすいのは外側が折れる外顆骨折で、次に真ん中が折れる顆上骨折です。内顆骨折はほとんど後遺症が残りません。外顆骨折の後遺症では肘を伸ばした時にL字型に曲がる外反変形が起こり、顆上骨折ではО型になる内反変形が起こることがあります。この外反変形や内反変形が残っていると、骨折から20年以上たってから小指や薬指が麻痺してくる尺骨神経麻痺がでてくる場合があります(柳原泰:綜合臨床.55: 2232-2236,2006.))。だから、小さい時に肘を骨折した覚えのある人は病院に行って将来神経麻痺がでるタイプかどうか診断してもらっておいてください。文献の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
子供の頃の骨折を放っておくと中年になって神経麻痺がでてくる
- ホンマでっかネタ説明
- 東京都内の大学の研究では、東京以外から引っ越してきた女子学生を1年生から4年生までに食べ物の好みに関するアンケートを行いました1)。甘い物が好きな学生は1年生では66%でしたが、2年生では85%に1.3倍に増加しました。でも、4年生では64%までまた低下しました。それに比べて、すっぱい物が好きな学生は1年生ではたった56%でしたが、2年生では74%、3年生では78%、4年生では84%へと年々増加していました(原 正美ほか:日本食育学会誌.5: 97-103,2011)。引っ越してはじめの1年間ではストレス解消のため甘い物を好む学生が増えます。でも、甘い物を食べていると体重が増えます。すっぱい物にもストレスを解消する作用があります。スポーツ選手が試合前にレモンの輪切りを口にくわえているのもそのためです。移転先での生活が長くなるにつれて、どうすればストレスが解消できるかを自然に覚えて行き、就職活動などのストレスが一番かかる4年生では酸っぱい物が好きな学生が増えたのだと予測できます。だから、生活環境の変化から来るストレスには甘い物よりも酸っぱい物を沢山とるようにすれば、ストレスは和らぎます。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
生活環境の変化から来るストレスには酸っぱい物を沢山とるようにしよう。
- スポーツ説明
- 殆どの人はスポーツ中に膝サポーターを巻く役割は転倒した時のひざの保護のためだと考えています。しかし、本当の役割は膝を締め付ける感覚で脳が膝を意識するようになり、バランスがよくなり、転倒しにくくなります。実際に、スポーツをすると靭帯損傷の確率が2~3割減るという研究結果があります(Rishiraj N, et al: Sports Med 39: 937–960,2009)「サポーターを巻いていると膝の動きが悪くなるから不利だ。」という人がいるかもしれません。同じくテヘラン大学の調査ではサポーターを巻いている状態と巻いていない状態で垂直跳びの高さや膝を伸ばす力を比較したところ違いはなかったそうです(Mortaza N,et al:PLoS One. 2012;7(11):e50110.)。だから、面倒くさくてもスポーツをする時はサポーターを巻くようにしましょう。論文の解説 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
膝サポーターを巻いてスポーツをすると靭帯損傷の確率が2~3割減る
- ホンマでっかネタ説明
- 犬の口の中にはパスツレアという種類のバイ菌がいます。犬に咬まれると、牙の先についたパスツレア菌がヒトの皮下脂肪や筋肉に入ります。皮下脂肪でバイ菌が繁殖すると蜂窩織炎という状態になり、ズキズキしてきます。79%の蜂窩織炎は2週間以内に治りますが、その間にカサブタができてしまうとバイ菌は体の奥で繁殖します。だから、犬に咬まれて2週間はカサブタをめくって消毒液が皮下脂肪までしみこむようにしてください。ちなみに、小型犬でもヒトの急所をよく知っていますので、股の下に入って垂直に飛び上がって咬みつきます。だから犬に咬まれて陰嚢から睾丸が脱出したという報告もあります(吉永 敦史ほか:臨床泌尿器.59:780-781,2005.)論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
犬の咬み傷は閉じると菌が繁殖する。開いたままにしよう
- ホンマでっかネタ説明
- もうすぐ今年も終わりですね。トマトにはアレルギー反応を少なくするポリフェノールが含まれています。国内のある研究所の研究ではスギ花粉症を持つ人に1月10日から2ヶ月間、トマトからの抽出物を毎日飲んでもらうと、その年の花粉症の症状が軽かったです(小幡明雄:アレルギー・免疫.15:676-682,2008.)。つまり、本格的に花粉が飛ぶ前からトマトを毎日食べるとアレルギー反応が起こりにくいそうです。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝