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- スポーツ説明
- 最近スポーツシューズのインソールが大流行りですが、どれも値段が高いですね。サッカーがボール一つあればできるので経済的に豊かでない国の子供達にもプロになる夢を与えてきましたが、最近の風潮はおかしいと思います。そこで靴紐の結び方を変えるのはどうでしょうか? 左が最もオーソドックスなオーバーラップというものです。 中央は紐を通す穴を設けずにU字型の部分を通すシューズもあります。凹凸が少なくなりますね。右は穴と両方を設けるシューズです。フィット感が向上するとの謳い文句みたいです。 アーチをサポートするラバーに通すタイプのシューズもあります。 結ばなくても良いという靴紐もあります。ゴムの立体編みなんですが、微妙に足の甲の違和感を感じる場合もありますね。サッカーの場合、インステップキックという足の甲でのキックが最も強力なんですが、ここが出来るだけ平らな方が好ましいですね。↓私の世代ではマラドーナ選手が『編み出した』結び方が流行ったんですよ。写真の様に表面に出る度合いがごく小さいですよね。足首?下腿?に紐を回す意味はよく分かりませんが…。 ちなみに映画ディエゴ・マラドーナでは、彼は1960年アルゼンチンの貧困地区で8人兄弟の5番目として生まれ、貧しい暮らしの中、サッカーボールをおもちゃとして成長し、15歳でアルゼンチンリーグにデビューを果たし、家族を貧困の生活から救います。サッカーは本来、立身出世が可能なスポーツであったはずです。高価な道具に頼るべきでないと考えます 解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
流行のインソールは値段が高すぎる。でも、靴紐の結び方を変えるのは無料
- オンライン記事説明
- このところ、虐待死や無理心中に関するニュースが増えているように僕は思います。2022年2月愛知県一宮市で幼い姉妹3人が母親に首を絞められ死亡しました。この母親は3人の子供を一人で育児する。いわゆるワンオペ育児だったそうです。最近育児ストレスを感じるお母さんが増えているそうです。その理由の一つは、新型コロナ感染症によって高齢の実家の両親からの協力や情報が得にくい点が挙げられます では、夫は頼りになるでしょうか?武石先生の解説では夫の家事関連時間は10年前より6分の増加にとどまり,さらに育児期にある父親の13.6%がうつ状態となっています(武石陽子ほか: 助産雑誌 .73:762-767、2019.)。最近は育児に関する情報をスマホ/SNSに頼る母親の割合が増えていますが、コロナ禍に入って、その傾向はますます強まっています(古野 陽:小児内科 52:1835-1839,2020.)。しかし、僕はスマホ/SNSから得る情報だけでは不十分で質問して答えてもらうコミュニケーションが重要だと思います。 明野先生らの調査では、保健師を目指す学生が複数の育児家庭とzoomで会議を開いたところ、お母さん達からは他の母親との交流や共感に役立ったそうです(明野聖子ほか:北海道医療大学看護福祉学部紀要.28: 47-55,2021.)。SNSで話すのは矛盾していますが、SNSだけでは育児のコツは学べない。やはり、モニターを通じてでも保健師と複数のお母さんの参加するオンライン会議で悩みを相談した方が良いと僕は思います 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
育児ストレスを和らげるためには保健師が参加するオンライン会議に参加しよう
- ダイエット筋肉トレーニング説明
- 「私は営業の仕事で長い時間歩いているから特に運動はしていません」という患者さんが良くいますが、仕事でカロリーを消費するためには、安静時の3倍以上のカロリーを中等度以上の身体活動が必要です。国内のある大学の研究では177人の異なった仕事の人の勤務中のカロリーを調査しました(田中千晶ほか:体力科学.61:435-441,2012)。その結果、1日の中で安静時の3倍以上のカロリーを消費する時間は、セールス(営業)マンでは平均40.2分でしたが、警備員では平均131.3分であり、セールスマンの3倍以上でした。つまり、外回りのお仕事程度では体重を下げるような運動にはなりません。 運動で体重を落とすのは難しいよね。その理由の一つは、食欲を強くするホルモンの分泌です。グレリンは筋肉などから分泌される食欲を強くするホルモンですあり、食事前に上昇し,食後速やかに降下します。中等度強度(運動中やっと会話ができる程度)の運動をすると末梢から分泌される食欲亢進ホルモンであるグレリンが沢山分泌されますが、高強度の運動(会話できない程度の運動)の後はグレリンの量は安静にしている時と差がありませんでした。(宮下政司:体力科学 65:367-373,2016.)。つまり、運動中やっと会話ができる程度の運動をした後はお腹が減って返って肥ってしまうことになります。 中途半端な運動より毎日積極的に体を動かす意識を持った方が良いです。閉経後の女性を対象に日常生活の中で,「4週間の間、進んで体を動かすようにしてください」と頼んだ「できるだけ動こう」グループ15 名と今までの生活を維持する「今まで通り暮らす」グループ15 名とに分類しました(枝元香菜子ほか:体力科学.64:485-492,2015.)。その結果、「できるだけ動こう」グループでは4週間前より1日の歩数が平均600歩増え、動いている時間が1日平均5分増え、1日の消費カロリーが15kcal増え、空腹時のコレステロール値が統計学的明白に落ちました。このように「体をできるだけ動かそう」と思い続けるだけでも生活習慣病の予防に役立つのです。 論文の解説 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
生活の中で積極的に体を動かす意識を持った方が中途半端な運動より減量できる。
- その他説明
- 埼玉県本庄市で起きた5歳男児虐待死事件では市内の飲食店の方が善意で「子どもが正座し、男性から強く説教を受けている。店に来る度に怒られている。」と市役所に何度も通報して下さったそうです。 しかし、千葉先生らの論文によると行政である保健所から派遣される保健師の業務は母の意向を尊重しながら虐待予防に向けた協働支援することであり、できることに限界があります(千葉栄子ら: 日本公衆衛生看護学会誌.9: 10-17,2020) 一方、池田先生の解説では行政の援助を拒む保護者からの長期分離のためには家庭裁判所の承認審判が必要であると書かれています(池田清貴: 公衆衛生 85:596-600,2021.)。大和市で起きた起7歳男児虐待死事件では、児童相談所は施設入所が適当と判断しましたが、母である容疑者の同意を得られなかったため、児童福祉法28条に基づいて家裁に申し立てましたが却下されました。しかし、今回の家庭裁判所の判断の甘さを批判する声もあり、今後改革される可能性が高いです。 では、われわれ一般市民にできることは何でしょうか?それは虐待かなと思ったら児童相談所全国共通ダイヤル「189(いちはやく)」に電話することだと僕は思います。なぜなら、2016年、児童福祉法が改正され、全国全ての児童相談所に弁護士を配置又はこれに準ずる措置を講じることができるようになったからです。ただし、児童相談所の方も忙しいのでよほど考えてから電話するようにしましょう。 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
虐待を見つけたら児童相談所全国共通ダイヤル「189(いちはやく)」によく考えてから電話しよう
- その他説明
- 20220年3月5日、5歳男児の遺体を自宅の床下に埋めたとして、埼玉県警は母親の柿本知香容疑者(30)ら3人を死体遺棄容疑で逮捕しました。2021年9月6日には市内の飲食店から「子どもが正座し、男性から強く説教を受けている。店に来る度に怒られている。」と通報があったそうです。 柿本容疑者は「言うことを聞かないので同居人に叱ってもらっている」と語っているそうです。しかし、子供を飲食店などの他人前で叱責すると問題行動はかえって強くなるので、その悪循環が虐待死につながったのではないかと僕は考えます。 そもそも、問題行動は、親の注意を引きたい、構ってもらいたいという気持ちから来ることが多いです。小河原先生は、鼻いじりを注意する場合は2人だけの時に、いらいらを隠して、穏やかに話をする。叱責しないと解説しています。 (小河原昇: JOHNS.26: 366-1367,2010.)。また、三鈷(さんこ)先生達の2~6歳児をもつ母親437名の調査から「感情的に怒ることを避けること」と「一時的なきげんとりをやめること」が子どもの問題行動を直すために良い影響を与えていることがわかりました。 また、石田先生の212名の学生に行った調査では、自分が受けた体罰を肯定的に捉えている学生は、将来父親のようになりたいと思う割合が高かった。従って、男子大学生の幼少期に受けた体罰経験は、将来の自身の子育てにも影響する可能性がありました(石田淑里子:秋田県母性衛生学会雑誌.34: 14-20,2021.)。つまり、体罰は遺伝する可能性が高いです。ぐっと我慢しましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝