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- 変形性膝関節症装具説明
- 膝が痛むと膝に装具を着けた方が効果的だと考えがちですが、高価な装具を着けるより杖や松葉杖や歩行器を使った方が膝にかかる力は軽くなります。中世のヨーロッパでは杖は王様が権力の象徴であり、19世紀英国紳士は杖を好みました。お洒落に使いこなしましょう。 転倒骨折の原因の一つは年齢の変化で重心の揺れが大きくなるからです。体がゆれると膝へのラテラルスラスト(外側への押し出し)が強くなります。Maeda先生達の調査では立っている時の重心の動きを杖と使う前と後で計測しました。その結果、重心が動いた範囲(面積)は杖を使うと平均65%以上も減り、体の重心が安定しました。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
杖は歩行中の横揺れを防ぎ膝の軟骨のすり減りを減らす。
- 変形性膝関節症若い人の整形外科説明
- エコーが整形外科の分野でも痛くなくて安価なので便利なので重宝されています。Naredo先生達の研究では変形性膝関節症の患者さんの痛みの度合いはレントゲン写真での骨の変化とは比例せず、エコーで測った半月板の突出度合いと比例しました。痛みの原因は突出した半月板が靭帯や関節の袋の神経を圧迫するかれです。 では変形性膝関節症が起こることをエコーで予想することはできないのでしょうか?半月板変形性膝関節症の早期発見法としてKo先生の研究では患者さんの半月板の突出した長さはでは平均4.3mm、95%の人がその範囲内に入る幅は2.4~6.2mmでした。だから、僕は2mmを超えた人は要注意と考えます。一度、お近くの整形外科で相談して見てください
半月板の飛び出しが変形性膝関節症のはじまり。
- 変形性膝関節症装具説明
- 「杖をついていると他人から病人扱いされるから嫌」とおっしゃる変形性膝関節症患者さんが多いですが、杖を着くと体の横揺れが減り、膝を外側に押し出す力が減ります。Kemp先生達の研究では杖を使うと膝にかかる負担は平均10%も減りました。見栄は禁物です 杖の長さは身長の何分の1が良いとか骨盤の高さ良いとかいろいろな説があります。しかし、Jones先生達の研究ではどの長さの杖を使っても心拍数の増加から予想される消費エネルギー量に変わりはなかったそうです。杖は自分の好みで使いやすい物を選びましょう。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
膝が痛くなったら好みの杖を使おう
- 変形性膝関節症装具説明
- 診察をしていると膝の痛い患者さんがストッキングのような長いサポーターをしておられますが、あれは膝の曲げ伸ばしでずれてくるので固定力が弱いです。サポーターは膝の周りだけをしっかり固定するベルト型のサポーターを選びましょう スポーツ選手が膝を傷めていなくても膝にサポーターを巻く理由は、膝を締め付ける感覚によって膝に意識が集中し、目で見なくても膝が何度曲がっているかなどの位置覚が鋭くなるからです。同じように高齢者がサポーターを巻くと転倒予防になります 。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
バンテリンのサポーターのような靴下型は変形性膝関節症には効果が少ない。
- 腰痛若い人の整形外科説明
- 前屈みの動作は、思いのほか腰への負担が大きいものです。上体を前に傾けた姿勢で、腰にかかる負担は1・5倍といわれています。前屈みになって床にある物を拾ったり、持ち上げたりする動作は、なるべく避けましょう。 また、重い荷物を持ち上げるときは、自分から荷物の高さまで腰を落として持ち上げるようにしてください。 そして、重い物を手で持って運ぶときは、腕を曲げて荷物を胸にピッタリとつけるようにしましょう。そうすれば、肋骨や胸椎(背骨の胸の部分)にも負荷が分散されます。腕を前に伸ばした状態で重い物を持って歩くと、腰椎にかかる負担が大きくなります。 目線より上にある物を取るときに、腰を反らせて手を伸ばすことも腰痛の原因になります。高い場所にある物を取るときは、腰が反らないよう真っすぐ手を伸ばすようにしてください。 ソファーに座ってリラックスするときは、ついだらしない姿勢になりがちです。ふんぞり返る姿勢は、腰にとって決してよくありません。ソファーでテレビを見るときも、少し腹筋を意識して腹圧を保つよう心がけましょう。 車の運転時に注意したいのは、背もたれから離れてハンドルにしがみつくような姿勢を取ることです。浅く腰かけるとお尻の小さな面で体重を支えることになるので、腰椎にかかる負担が大きくなります。背もたれにお尻がつくように深く腰かけ、お尻全体で体重を支えるようにしましょう。 ひざの上に本を置いた状態で読書すると、ネコ背になるため、腰にかかる負担が大きくなります。机やテーブルの上に本を置き、背すじをピンと伸ばして読む姿勢が、腰にとっては理想的です。 起きるとき 左右どちらかの腰が特に痛むときは、痛いほうの腰を上にして横向きの姿勢になってから起き上がると、動作が楽になります。 朝の洗顔時に腰痛を起こすケースもよくあります。ひざを伸ばしたまま上体を倒して顔を洗う姿勢は、腰への負担が大きくなるからです。前屈みになったときの腰への負担を減らすには、ひざを軽く曲げるとよいでしょう。顔を洗うときも、両ひざを軽く曲げて、上体を前に倒すようにしてください。
