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- 腰痛説明
- 正解はCです。 Aのあごを引いてねると本来前向きのカーブである首の骨のカーブが後ろ向きのカーブとなり、背骨の全体のバランスがくずれ、腰にかかる負担が増えます。 Bの横にかたむいてねると傾いた側の骨盤に負担がかかり腰痛がでてきます。 Cの窓に頭をつけるとAで説明した本来前向きのカーブである首の骨のカーブが保たれるので、腰にかかる負担は少ないです。文責:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
腰痛を悪化させない寝かたはどれでしょうか?
- 筋肉トレーニング説明
- 102人の健康な人に「今まで腰痛になったことがありますか?」という質問をして「ある」と答えた23人を腰痛ありグループ、「ない」と答えた79人を腰痛なしグループに分けました。床から立ち上がりの点数は腰痛ありグループでは平均6.8点であり、腰痛なしグループの平均8.2点に比べて統計学的に明白に低かったです。床から立ち上がり時には骨盤が前に回転しなければできません。床から立ちあり点数は前屈した時の指先から床までの距離ときれいな正比例をしめしました。 朝、歯を磨くために前屈する時にぎっくり腰が起こり易いですが、これも骨盤が前に回転せずに、腰にかかる負担が大きくなるからです。つまり、床から立ち上がりの点数が低い人は骨盤の回転ができにくいので腰痛を起こしやすいと考えました。文責: 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
腰痛を起こしやすい人は床から立ち上がり点数が低い
- 筋肉トレーニング説明
- ブラジルのリオデジャネイロ大学の研究では、50歳以上の人では床に座ったり、床から立ち上がったりする際に手や膝を着く人は、手や膝を着かない人にくらべて6年以内に死ぬ確率が2倍高いことがわかりました(Brito LB et al. Eur J Prev Cardiol. 21:892-898.,2014)。それでは、50歳以下の人では床に座ったり、床から立ち上がったりする点数(以下、床から立ち上がりの点数と省略)は何を意味しているのでしょうか?僕らは102人の50歳以下の人に床から立ち上がり試験をしてもらい、同時に前屈した時の指先から床までの距離を測りました。床からの立ち上がり試験では、しゃがみこみと立ち上がりを各5点で10点満点として、膝や手をついてしまった時はマイナス1点、バランスを崩した時にはマイナス0.5点、立ち上がる時に足とクロスした時にはマイナス3点としました。その結果、男性の平均点は7.6点で正常値は7点以上でした。女性の平均値は8.3点で正常値は7.6点でした。床から立ち上がりの点数は前屈した時の指先から床までの距離ときれいな正比例をしめしました。 つまり、前屈した時に指先が床に付く人は骨盤の動きがスムーズで骨盤が前に回転しやすい人です。つまり、日常生活で座りっぱなしの仕事をしていて骨盤の動きが悪い人では、床から立ち上がりの点数が低いことがわかりました。文責: 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
50歳以下の人では骨盤の動きが悪いと床からの立ち上がりの点数が低い
- 変形性膝関節症説明
- 変形性ひざ関節症が進行してくると、ひざの横揺れや前後方向の揺れを防ぐ靭帯がゆるんできます。こういう状態になると、歩くときに大腿骨に対する脛骨の回転の仕方がおかしくなります。そのため、平坦な道を歩いているのに、突然、ひざが「ガクッ」と曲がり、姿勢を保つのが難しくなります。ひどいときには転倒して骨折することがあります。僕の調査では100人の変形性ひざ関節症の患者さんに「ひざくずれを起こしたことがありますか?」という質問と「転倒して骨折を起こしたことがありますか?」という2つの質問をしました。その結果、ひざくずれの経験のある35人の中で、転倒骨折の経験のある人は12人(34%)でしたが、ひざくずれの経験がない65人の中ではわずか2人(3%)でした。つまり、ひざくずれは骨折のもとです(戸田佳孝ほか:変形性膝関節症患者の膝くずれ症状 整・災外 52:311-315, 2009)。 ひざくずれを何回も起こすようになった患者さんには、骨折を防ぐために人工関節置換術などの手術を受けることをすすめます。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
変形性ひざ関節症の人:何度も転倒する時は人工関節の手術をした方が良い
- 変形性膝関節症説明
- 僕は、椅子からの立ち上がり動作で痛みと66人の変形性ひざ関節症の患者さんの中で、33人には足を内またにして壁の隅にもたれながら行うスクワット運動を指導し、33人にはこの運動を指導せずに、治療成績を比較しました。すべての患者さんには共通療法として1週毎にヒアルロン酸を5回関節内に注射しました。その結果、椅子からの立ち上り時の痛みは、スクワットを指導した33人の中で治療後は21人(63.6%)で改善しました。スクワットを指導しなかった33人中13人(39.4%)でしか改善しませんでした。この改善率はスクワットを指導した人の指導しなかった人より統計学的に明白に優れていました。その理由は、スクワット姿勢から立ち上がる動作が椅子から立ち上がる動作と共通しているため筋力強化によって痛みが和らいだ可能性が高いです(戸田佳孝、寺林有美子:起立時疼痛を感じる変形性膝関節症患者に対するスクワット運動の効果、整形・災害外科.59:329-333,2016)論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝