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- 筋肉トレーニング説明
- 小学生の体力測定で反復横跳びをやりましたよね。その要領で、歳をとってからも若い人と同じように横方向へのジャンプを含む体操をしている方が多いですね。でも、ある研究では、若者10人と高齢者12人に体重のかけ方をコンピューターで解析できる板の上で、前後、左右のステップを行わせ、股関節と膝関節と足関節の動きを観察しました(小比賀柚木ら:理学療法科学.25.357-362,2010)。その結果、高齢者では若者に比べて、関節の位置を元に戻す力が弱く、動きを止める時間が長かったです。特に、左右のステップでは、股関節にかかる負担が明白に増えていました。だから、歳をとっとから左右方向へのジャンプをすると股関節を傷めるのでやめましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
歳をとってからの横方向へのジャンプは股関節を傷めつける
- 変形性膝関節症説明
- アメリカのシェーカー先生は、靴を履いた時に比べて裸足の時の方が膝にかかる負担は減ると報告されました(Shakoor N, Block JA. Walking barefoot decreases loadin on the lower extremity joints in knee osteoarthritis. Arthritis Rheum 54: 2923-2927, 2006)その理由は、靴にはヒールがついているからです。では、靴のヒールによる悪影響と足底板を入れることによる好影響はどちらが強いのでしょうか?私(戸田佳孝)は、75人の変形性ひざ関節症の患者さんの中で室内履きとして、38人には平坦なスリッパを、37人には高さ2cmのヒールを付けた平坦なスリッパを渡して、「家の中では、このスリッパに足底板を入れて履いて下さい。」と指導しました。そして、4週間治療前後での日常動作の困難度の改善点数を比較しました。 その結果、ヒールなしスリッパに足底板を入れた人達では平均で1.5点困難度が改善しましたが、2cmのヒールの付いたスリッパに足底板を入れた人達では、平均1.2点悪化しました。この差は統計学的にも明白でした。このように、室内ではできるだけ裸足に靴下だけを付けた状態で歩いた方が膝には良いです。この内容は、日本膝学会誌に2008年に掲載しました(戸田 佳孝ほか:高さ2cmの靴ヒールでさえ変形性膝関節症に対する中敷型足底挿板の臨床効果を減退させる.膝.32:13-16,2008) 論文の解説 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
欧米人の真似をして室内でも靴を履くのは止めましょう
- テレビ
- 11月第1週放送予定のテレビ朝日系列(関西は6チャンネル)の中居正広のミになる図書館「知らなかきゃ良かった」のコーナーに出演します。放送時間は、首都圏は11月1日23:30から、関西は11月2日未明0:30からです。 お時間があれば観て下さい。江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
いよいよ来週!3回目の出演「ミになる図書館」
- 変形性膝関節症説明
- 「正座は膝に悪い動作ですから止めましょう」と言うのは簡単です。でもある調査では、136人の高齢者を対象に,正座の不自由に関する調査を実施した.その結果、「正座をする時に不自由を感じる」と答えたのは43名(31.6%)で,不自由の理由は「膝が痛い」最もが多かったそうです。正座に.不自由を感じている人は感じていない人に比べて自分で自分健康でないと思っている人が多く、冠婚葬祭や地域行事への参加を遠慮している人が多かったそうです(山本美幸,ほか:理学療法科学.19: 281-284,2004.)。つまり、日本人の高齢者にとって、正座できないと自信をなくしてしまう高齢者が多いのです。 正座の訓練としては、股関節を屈曲させた膝抱え動作(大腿直筋弛緩動作)を20秒×2~3回行う訓練が良いそうです(丹羽滋郎:整形外科看護 10巻:395-397,2005.)論文の解説:江坂駅前の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
正座ができないと引きこもりになりやすい
- 腰痛説明
- 立ち上がる時に「よっこいしょ」と言うと「年寄りくさい」とバカにされますよね。でも、ある研究では、健康な男性10 名(平均年齢21.9)高さの台からの立ち上がり動作を,かけ声有りとかけ声なしの時に行ってもらいました(櫻井佳宏ほか:.理学療法学.39:Suppl.2 697頁,2012)。 筋肉の活動は右側の腰の背筋(腰部脊柱起立筋),太ももの外側の筋肉(外側広筋)とスネの前の筋肉(前脛骨筋)の3つ筋肉で測りました。その結果、掛け声ありでは掛け声なしに比べて、3つの筋肉がほぼ同時に活動えを始めました。つまり、立ち上がる時に腰の筋肉だけに負担がかからず、太ももやふくらはぎの筋肉も協調的に働いてくれるのでギックリ腰が防げると考えられました。論文の解説 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝