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- スポーツ説明
スポーツ選手の多くが試合中に、巻く型のサポーターを着けています。サポーターを巻くとひざを意識するようになるので、ひざのまわりの筋肉をうまく使うことができ、痛みが出る横揺れや前後への揺れが少なくなってくるからです。 私の研究でも、27人の変形性ひざ関節症患者さんに重心動揺計に乗ってもらい、30秒間でどれだけ重心が動いたかを測ってみたところ、巻く型のサポーターを着ける前に比べて着けた後では、動いた距離が平均*2・1%も減っていました(戸田佳孝ほか:片側変形性膝関節症患者の両側膝に軟性装具を装着させる意義-重心動揺からの考察-整形外科.61:57-61,2010)。 ですから、ひざに痛みのある人が運動をする際には、ひざの痛みが出る横揺れや前後への揺れを防止するために、スポーツ選手と同じように巻く型のサポーターを着けることをおすすめします。そうすればひざが安定して、痛みの悪化も防ぐことができます。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
サポーターを巻くと前後左右方向への体の揺れが減る
- 五十肩説明
正解はAです。 Aについては、急停車などで、急に握り棒をつかんだ場合などには、 肩に大きな負担がかかります。こういったときに五十肩の人は、肩に鋭い痛みが走ります。通勤時にこういったことで痛い思いをされた方も多いことと思います。握り棒をもつ時などは、なるべく肘を締めて肘を体に近い位置にして持ってください。肘を締めることで、引っ張られる力が肩にかかるのを軽減します(http://kotoseikeigeka.life.coocan.jp/1150gata.htm)。Bのポーズはハンモックのポーズといって、肩甲骨の軸と腕の軸が一直線になるので、腕の重みが肩の筋肉にかからず、肩甲骨に逃げてくれます。これをゼロポジションといい、肩にやさしい姿勢です。Cの机によたれかかるは、腕の重みが机に支えられるので肩にかかる負担は減るので肩には優しい姿勢です。文責:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
肩に負担をかける姿勢はどれでしょうか?
- 腰痛説明
正解はCです。 Aのあごを引いてねると本来前向きのカーブである首の骨のカーブが後ろ向きのカーブとなり、背骨の全体のバランスがくずれ、腰にかかる負担が増えます。 Bの横にかたむいてねると傾いた側の骨盤に負担がかかり腰痛がでてきます。 Cの窓に頭をつけるとAで説明した本来前向きのカーブである首の骨のカーブが保たれるので、腰にかかる負担は少ないです。文責:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
腰痛を悪化させない寝かたはどれでしょうか?
- 筋肉トレーニング説明
102人の健康な人に「今まで腰痛になったことがありますか?」という質問をして「ある」と答えた23人を腰痛ありグループ、「ない」と答えた79人を腰痛なしグループに分けました。床から立ち上がりの点数は腰痛ありグループでは平均6.8点であり、腰痛なしグループの平均8.2点に比べて統計学的に明白に低かったです。床から立ち上がり時には骨盤が前に回転しなければできません。床から立ちあり点数は前屈した時の指先から床までの距離ときれいな正比例をしめしました。
朝、歯を磨くために前屈する時にぎっくり腰が起こり易いですが、これも骨盤が前に回転せずに、腰にかかる負担が大きくなるからです。つまり、床から立ち上がりの点数が低い人は骨盤の回転ができにくいので腰痛を起こしやすいと考えました。文責: 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
腰痛を起こしやすい人は床から立ち上がり点数が低い
- 筋肉トレーニング説明
ブラジルのリオデジャネイロ大学の研究では、50歳以上の人では床に座ったり、床から立ち上がったりする際に手や膝を着く人は、手や膝を着かない人にくらべて6年以内に死ぬ確率が2倍高いことがわかりました(Brito LB et al. Eur J Prev Cardiol. 21:892-898.,2014)。それでは、50歳以下の人では床に座ったり、床から立ち上がったりする点数(以下、床から立ち上がりの点数と省略)は何を意味しているのでしょうか?僕らは102人の50歳以下の人に床から立ち上がり試験をしてもらい、同時に前屈した時の指先から床までの距離を測りました。床からの立ち上がり試験では、しゃがみこみと立ち上がりを各5点で10点満点として、膝や手をついてしまった時はマイナス1点、バランスを崩した時にはマイナス0.5点、立ち上がる時に足とクロスした時にはマイナス3点としました。その結果、男性の平均点は7.6点で正常値は7点以上でした。女性の平均値は8.3点で正常値は7.6点でした。床から立ち上がりの点数は前屈した時の指先から床までの距離ときれいな正比例をしめしました。
つまり、前屈した時に指先が床に付く人は骨盤の動きがスムーズで骨盤が前に回転しやすい人です。つまり、日常生活で座りっぱなしの仕事をしていて骨盤の動きが悪い人では、床から立ち上がりの点数が低いことがわかりました。文責: 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝