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- 普段の生活が右利きでも野球では左投げ、左打ちにする野球選手がいます。たしかに左打席の方が一塁に近いですし、左打者の方が既に出塁している打者を進めるヒットを打ちやすいという利点があります。では、左投げについてはどうでしょうか?土屋先生らは右投げと左投げの野球選手の間で肩関節回旋可動域に違いがあるかを調べました(土屋篤志ほか:肩関節.41: 556-559,2017.)。その結果、水平屈曲(横ぶん回し)での痛みは右投げ投手の方が左投げ投手より明白に多かったです。つまり、右投げの方が左投げよりも関節の袋の後ろが固まりやすくなることが予測できました。論文の解説;江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
右投げ投手の方が左投げ投手より肩関節の後ろが固くなりやすい?
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- 平昌冬期五輪で羽生選手と宇野選手が完璧な4回転ジャンプで金メダルと銀メダルを獲得しました。素晴らしいことですね。でもフィギュアスケートのジャンプでは着地の時に膝が内側に入り(X脚)になります。木村先生の研究では、若いフィギュアスケート選手38人をひざ痛の経験を調べました(木村みどり, ほか:.JSKAS .41: 564-565,2016.)。その結果、三回転ジャンプを実施している選手はしていない選手に比べ、膝痛を有するリスクが5.3倍高かったです。ましていわんや4回転ならなお、膝にかかる負担が大きいでしょう。そんな中、2連覇を果たした羽生選手はすごい人だと思います。論文の解説;江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
3回転ジャンプでさえも膝痛の確率は5倍以上になる
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- ボールを使う多くのスポーツで重心移動がスムーズにできることは重要ですよね。サッカーのドリブル、ゴルフのスウィング、テニスのストロークなどなどです。加辺先生らは健常若年男性のしゃがみ・立ち上がり動作での足の指の動きを観察しました(加辺憲人ら:.理学療法科学17:199-204,2002)。 その結果、足の親指は傾いた重心を支える「支持作用」,その他の指は偏位から体重心を中心に戻す「中心戻す作用」がありました。このため、スポーツでの重心移動を上手く行うためには足の筋トレが良いと僕は考えます。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
ボールを使うスポーツでは足の握力を鍛えよう
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- 平昌冬季五輪スノーボード男子ハーフパイプで平野歩夢選手が銀メダルをとりました。我が国のスノーボード人口は,この10年間で540万人から240万人へと約6割減少しましたが、ジャンプ,キッカー,ハーフパイプなどの高度なスノーボードをする人は増えています。そのため、スノーボードによる骨折の種類も変わってきました。尾崎先生らの調査では、10年前は手首の骨折が一番多かったですが、最近は鎖骨の骨折が一番多かったです(尾崎猛智ほか:JOSKAS.41:1079-1083,2016)。つまり、手足の骨折から体幹の骨折に1位が変わりました。体幹の骨折を防ぐためには神経・筋コントロール運動が良いです。このため、準備体操として雪の上で左右反対の手足を伸ばすバードドックを立ったままするのが良いと思います。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
最近のスノーボードをする前には立ちバードドックで鎖骨骨折予防
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- 平昌冬季五輪で日本人が多くメダルを取っています。冬のスポーツで選手生命にかかわる怪我の一つが膝の前十字靱帯損傷があります。男子フィギュアスケートのエース・高橋大輔選手が、2008年10月末の練習中に右足膝の前十字靭帯損傷をしました。実は、前十字靱帯損傷は男性よりも女性に多いです。その理由は女性の方が胴体と体のバランス感覚が弱いためだという説があります。佐々木先生らは大学生女子バスケットボール選手にサイドベンチなどのコアマッスルトレーニングを8週間行わせたところ、片脚スクワットでの体の揺れが著明に減少しました。その理由として佐々木先生らはコアマッスルトレーニングによって胴体と足のバランス感覚が獲得されたためだと書いています(佐々木静ほか:.日本臨床スポーツ医学会誌.21: 756-762,2013.)。だから、特に女性は、冬のスポーツをする前にはサイドベンチなどでバランス感覚を鍛えましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝