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- スポーツ説明
増田先生は、16~17歳の男性フットサル選手32人の軸脚に.踵部から第1~第4趾の間に向けて38mm 伸縮テープに4等分の「切れ目」を入れ,足裏から足の背に向け親指から人差し指をアンカーに,同様に薬指から小指をアンカーに,および人差し指と中指の間から足の背で止めるようなテーピングを行い、その効果をすぐに測りました。その結果、足趾筋力の平均値はテーピング施行前が25.7士5.6kgであったのに対し,テーピング施行後は33.4士6.3 kgに増加しました。一方,目をつむって片脚で立てる時間はテーピング施行前が61.7士44.8秒であったのに対し,テーピング施行後は 87.8士50.5秒に増加しました。しかし、個人差が大きく皆に効くとは言えませんでした(増田研一:別冊整形外科76:37-40,2019)。だから、テーピングをしてすぐに効果が実感できないならすぐにはずしてしまった方が得策だと僕は思います。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
テーピングはすぐに効かないならすぐ剥がそう
- 老化説明
遠位指節間(DIP)関節の変形性関節症をヘバーデン結節といいます。40歳以上においては86 %でいすれかの指にヘバーデン結節があることが報告されています。ヘバーデン結節専用のテープが販売されているが, 上原先生は、安価なテープを指に3~4周巻くよう指導しており,水仕事で濡れたら捨てて冉度巻き直すなとしてもらっている。 1 ~2週の装着で60 %以上の患者で疼痛が軽減し, 40 %の患者でVASによる評価で疼痛が5割未満となると書いておられます(上原浩介:別冊整形外科76:71-75,2019)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
6割の人のヘバーデン結節の痛みはテーピングで治る
- 若い人の整形外科説明
運動能力が高いのに怪我や故障に悩まされる選手がいますよね。井上先生は17歳以下の患者6989名の外傷を調査しました。その結果、中学生ではバスケットボールが894例のスポーツ外傷中218例(24.4%)を占め最も多かったです。逆に、卓球,テニス,剣道,弓道,水泳などは参加者比率に比較して受傷者は少なかったそうです(井上禎三:臨床スポーツ医学.21: 279-285,2004.)。だから、怪我をしやすい選手はテニスや剣道に転向した方が怪我で中断することなく運動習慣が身につき、大人になってからも体力が維持しやすいと考えます。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
怪我をしやすい人には卓球,テニス,剣道の方が継続しやすい
- 若い人の整形外科説明
腰痛は13歳から飛躍的に増加し14歳が最多です。そんな腰痛の原因の一つが分離症です。分離症を放置していると骨がすべて分離滑り症という状態になり大人になっても慢性の腰痛症に悩まされます。蒲田先生達はCTで骨折線を認めずMRI脂肪抑制画像で椎弓根部に高信号変化を認める分離する前の13人をよっているスポーツを休んでもらいました。その結果、1~2ヶ月のスポーツを休むことで分離前期は100%に近い治癒率を得られたましたが、運動を継続した症例ではCTで偽関節に発展し、手術療法が必要となりました(蒲田久典ほか:Journal of Spine Research.9: 1436-1442,2018)。このように青少年の腰椎分離症では早期のMRI診断が重要だと考えられます。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
腰椎分離症が見つかってもMRI検査をして初期なら運動を休めば治る
- 若い人の整形外科説明
体を支持する筋力の不足からか、雑巾掛けをする際に腕で体を支えられない児童も報告されています。一方で、過剰に運動をし過ぎると、Overuse syndrome(使い過ぎ症候群)となり、野球肘、オスグッドシュラッテル病、腰椎分離症、疲労骨折などの運動器疾患を引き起こす場合もあります。この二極化現象が児童・生徒の運動器における問題である。松田先生達は体を指示する筋力の指標として両腕を体側に沿えた腹臥位から勢いをつけずに、上体を床から起こして保持させた「からだ挙げ」が役に立つと報告しています。(松田雅弘ら:調査研究ジャーナル.5: 111-119,2016.)論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝