貴晶会戸田リウマチ科クリニック

診察予約・お問合せは 06-6387-4114
受付時間 | 9:30〜12:30(月-土) 15:30〜18:30(月-水,金)

ニュースNews

大豆を食べながら歩くと骨粗鬆症が防げる

ダイエット老化説明
大豆を食べながら歩くと骨粗鬆症が防げる閉経期の女性では女性ホルモンの分泌低下により,骨からカルシウムが失われる期間が早くなり骨粗鬆症になっていきます。また、閉経後は体重が骨にかかることによって骨にカルシウムを沈着させる能力が鈍くなります。石見先生達の研究では、大豆イソフラボンは,女性ホルモンと構造が似ているため、骨粗髪症を起こしたマウスに大豆イソフラボンを食べさせると骨が弱くなるのを防ぐことがわかりました(石見佳子:.日本栄養・食糧学会誌 72: 71-77,2019.)。さらに大豆食品を食べながら軽度のウォーキング(週3回,1回45分,5-6 km/時)を行うと骨密度が上がることが報告されています(Wu J,et al:Bone Miner Res 21:780-89,2006)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

痛みが長引くという通説が痛みを長引かせる

説明頸椎
痛みが長引くという通説が痛みを長引かせるリトアニアでは昔から交通事故に対する補償制度がなく,住民には「交通事故が原因のむち打ち損傷の痛みは長引く」という認識はほとんどない.Schrader先生の研究では,過去3年間に後部から大きな衝撃が加わる交通事故を起こしたグループと,過去3年間一度も交通事故に起こしていないグループの健康状態を比較しました。その結果とし て,交通事故を起こしたグループ202人のうち事故が原因で痛みが持続し日常活動が妨げられたという患者は1例もありませんでした(Schrader H et al.:Lancet347120712111996.)。また,頚部の痛みがある患者さんの割合は,事故を起こしたグループと起こさなかったグループとの問には統計学的に明白な差はありませんでした。このように、社会全体の認識による心理的要因が痛みの状態は変わってくるのです。また、三木先生達は柔道整復師など医業類似行為などが増加したため,頚椎捻挫の治療に医学的に必要性が証明されないのに長期間施術が行われることも問題であると指摘されています(三木健司,達.Orthopaedics.28: 77-86,2015.)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

むち打ち症は縄跳びより弱い衝撃で起こる?

説明頸椎
むち打ち症は縄跳びより弱い衝撃で起こる?  Bannister先生達の研究ではむち打ち症は時速約20km以ドでの無自覚状態での追突による発生が多いかったです(Bannister G, et al.:J Bone Joint Surg Br.91:845-850,2009.)しかし、独立行政法人自動申事故対策機構が32kmの速度で後ろからの衝突した時の頚部にかかる力は50kgの人が10cmジャンプしたものと同様の弱い外力であり、骨や靱帯が損傷される強さではありませんでした。この点について三木先生は、「交通事故、労働災害、医療関連など第三者(他人)によって引き起こされた怪我では、普通の怪我の治療の際には考える必要のあまりない心理・社会的因子を含めて本人が解決するための助けが必要である。」という内容を述べています(三木健司ら:Orthopaedics.28: 77-86,2015.)論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

頸椎ラディクロパチーではネック カラーを平均12週間装着していた

説明頸椎
頸椎ラディクロパチーではネックカラーを平均12週間装着していた頸椎ラディクロパチーは腕や手のしびれ・痛みがあり、頚椎を後方へそらせると症状が増強し、X線(レントゲン)で頸椎の骨と骨との継ぎ目に棘のような骨を認めることで診断します。日本語では頸椎神経根症と訳されています。頸椎ラディクロパチーの治療の流れは、外来通院で内服薬(痛みや炎症を抑える薬など)と頚椎カラーを装着してもらい,症状の改善が得られない場合には、入院してもらい持続牽引と頚部硬膜外ブロック(10回前後)注射を行い、それでも症状が得られない時には手術を行います。豊田先生達の調査では24人の患者さんの中で13人に喫煙習慣があり、1日平均本数は14本でした。もし、タバコを吸っておられる方で腕や手にしびれや痛みを感じたらタバコの本数をまず減らしましょう(豊田 耕一郎ほか:Journal of Spine Research1:1200-1202,2010.)。また頸椎カラーは67%(3分の2以上)の患者さんで装着しており、その期間は平均12週間でした。12週間というと3ヶ月足らずで長く感じるかもしれませんが、気長に頸椎カラーを装着することをお薦めします。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

ズレにくい湿布が良い湿布ではない

その他説明
ズレにくい湿布が良い湿布ではない「股座膏薬」という言葉をご存じでしょうか?そうですね。股の内側に塗った膏薬が、動くたびに右足についたり左足についたりすることから、あっちについたり、こっちに付いたり、イソップ童話のコウモリのような行動を表しています。はがれ易い湿布は安物のイメージがありますが、湿布を貼るとかぶれるの原因は湿布の原因ではなく、湿布をはがす時に皮膚の角層をはがしてしまうからなんです(川原康慈.薬局64: 3153-3157,2013.) 湿布をあまり強力に固定したり、長時間貼るのは止めましょう。吹田市江坂戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝