貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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脊柱管狭窄症の手術は原因を取り除くわけではない。

腰痛説明
脊柱管狭窄症の手術には広い部分を観察するために大きく開く手術と少しでも傷を小さくするための内視鏡手術があります。しかし、原因を直接取り除きに行くと神経を傷つける可能性があります。したがって、圧迫された神経を後ろや前に逃げさせるために骨や靭帯を取り除く除圧術や骨のグラつきをなくすための固定術が行われます。 そう聞けば、内視鏡の手術の方が優れているように思いがちです。でも、医師から「最近は整形外科も進歩して腰の手術も胃や腸と同じように内視鏡でできるようになりました」と説明されても誤解しないで下さい。胃や腸の内視鏡は管に直接入れるので悪い部分に直接到達できますが、脊椎の内視鏡は神経の管に入れるわけではなく、筋肉に入れるだけで見える悪い部分は限られてきます。利点と言えば手術の傷が小さくリハビリテーションの期間が短いことですが、取り残しができると、後で結局、切り開く二期的手術が必要となる場合があります。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

手術嫌いな僕でも手術を薦めるのは6分間連続して歩けなくなった時。

変形性膝関節症説明
6分間歩行試験は30mの平坦な直線コースを、6分間でできるだけ速く、長い距離を往復歩行してもらい、その歩行距離を測定する試験です。1985年にガイアット先生達によって慢性心不全患者さんのテストとして開発されましたが、2003年にエンライト先生達によって健康度チェックとしても利用されるようになりました。平均値は60代男性では572m、女性では532mです。この距離を目標にウォーキングしてみましょう。 6分間歩行試験では歩行中、休憩が必要な場合は立ち止まったり壁にもたれかかったりして何度でも休むことができ、可能となれば歩行を再開します。広島市民病院副院長の出家先生によると休憩をいれなければ6分間歩くことができなくなった変形性膝関節症患者さんには人工膝関節置換術を薦めるとの見解を示されました。6分間続けてあるけないと慢性心不全にもなる可能性になる可能性もあります。手術反対派の僕ですが、よく転倒されるなど歩行が困難になってきたら危険ですので手術も考えた方が良いと思います. 解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

変形性膝関節症の痛みの原因は滑膜の腫れ。グルコサミン不足ではない。

変形性膝関節症説明
軟骨には神経が通っていないので軟骨がいくらすり減っても痛みはでてきません。歯周病では歯が傷んで痛みがでるのではなく、歯がぐらついて歯茎に炎症が起こって痛みます。同じように変形性膝関節症では軟骨がすり減って関節がぐらつくことで滑膜などが炎症を起こすから痛むのです。だから、軟骨の成分であるグルコサミンなどを補充しても痛みは和らぎません 一方、ボルタレンという痛み止めの入ったヒアルロン酸は痛みを起こす滑膜という部分に停留して痛みを和らげます。宮本先生の解説ではヒアルロン酸とボルタレンを一緒に注射しても1日しか痛みは和らぎませんが、化学的にヒアルロン酸とボルタレンを結合させた注射液では3日間は痛みが和らいぎました。だからボルタレン入りヒアルロン酸であるジョイクルの効果は長持ちするのです。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

拍手をしてあげるだけでもメンタルヘルスケア

説明
日本での虐待死の58%が新生児で起こり、その背景は殆どが若い女性の望まない妊娠です。そこで里親制度が有効なのですが、読売新聞の調べでは里親へ引き取られた子どもの18%が里親の元を離れていました。その理由は、一度心に傷を受けた子供は他人に心を開けなくなるからです。 上鹿渡(かみかど)先生によると養護施設に引き取られる子供の約半数は虐待やネグレクトによるものであり、マルトリートメント(不適切な養育)を断ち切るためにはいっしょにいてくれると思える人がみつかる場を提供することだそうです。また、三島先生達によるとメンタルヘルスを保つために気になることが生じた場合はなるべく早く、褒めるときは皆の前で、叱るときは個別にすることが肝要です。た社会福祉施設の子供達の運動会や学芸会などがあれば、観に行き拍手をしてあげるだけでも虐待を受けた子供の心を癒せると僕は思います。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

緑茶は神経を元気に保つ。

説明食事療法
カテキンだけではなく、お茶に含まれるポリフェノールには神経を元気に保つ働きがあります。柿木先生の研究では緑茶ポリフェノールに浸したラットの坐骨神経痛の断片は1ヵ月間の保存が可能で、同種移植時の免疫拒絶反応をも抑制できました。つまり、神経の断片を緑茶に浸しておけば、顔面神経麻痺などの自家神経移植に使える元気さが保てるということになります。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝