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- 腰痛若い人の整形外科説明
- 腰の骨と骨との間の椎間板は線維輪という同心円でできています。10歳代の頃の線維輪は88%が水分ですが、20歳を過ぎたころからドンドン減って弾力を失います。このため椎間板ヘルニアは20歳代でも起きてきます。労働寿命は本来20歳だったのかも? 同じように膝の痛みにも40歳注意しましょう。40歳より若い人は膝を突くような膝を深く曲げる作業をしても胴体(体幹)の筋肉でカバーできるから作業時間が短くてすみます。だからあまり膝が痛くなりませんが、40歳以上では膝突き作業はできるだけ短くするか小さな座椅子を使いましょう. 解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
20歳を過ぎれば椎間板ヘルニア、40歳を過ぎれば膝痛に注意
- 変形性膝関節症筋肉トレーニング説明
- 年齢の変化による軟骨のすり減りは運動で防げます。診察をしていると変形性膝関節症の患者さんから「運動はどのくらいの期間続ければ良いですか?」と聞かれることがありますが、その時の僕は「少しずつで良いのでできるだけ長く続けて下さい」と答えます。黒澤先生達の調査では変形性膝関節症の患者さんに3年以上家庭で筋トレしてもらいました。継続期間の平均は約5年であり、レントゲン写真で診た骨と骨の隙間は殆どの人で変化なしでした。 また、宮口先生の解説では大腿四頭筋の筋トレは筋力増強だけではなく、ヒアルロン酸の粘り気を増加させ関節の動きもスムーズにします。ヒアルロン酸の役割の一つは潤滑油として関節液に粘り気をつけることです。筋トレして関節を速く動かすとはヒアルロン酸分子が重なりあい、分子量が増え、粘り気が増します。 解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
石の上にも3年。筋トレも3年続ければ軟骨がすり減りの進行を止める
- 若い人の整形外科説明
- むずむず脚症候群とはレストレッグ症候群ともいわれ、日本では人口の約2~5%(20~50人に1人)に存在します。夜中に脚を動かさずにはいられない衝動・欲求が主な症状で,多くの患者では,下肢の不快で嫌な感覚を伴います。このため夜眠られず、日中ボーとしている不眠症状がでてきます。 脳内のドパミンと呼ばれる神経伝達物質の異常や鉄分不足、遺伝と考えられています。治療薬には脳内の興奮性神経伝達物質に関与し、安静時に脚などに生じる異常な感覚の伝わりを抑えるガバペンチンエナカルビル(商品名:レグナイト)があります。お試しください。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
不眠の原因はベッドでの足の動きかもしれません。
- その時の話題説明
- 7月16日午後、島根県出雲市の海岸で、家族で海水浴に来ていた男性がおぼれて死亡しました。男性は流された娘と息子を救助に向かったということです。なお、娘と息子は父親に捕まり命に別条なしとのことです。とても痛ましい事件です。溺れている人に対して正面から向かわないことが大事です。必死で助けを求めている溺者は一心不乱に救助者にしがみつこうとしてくることがあります。溺者に抱きつかれてしまうと、救助者は思い通りの行動ができなくなってしまい、危険です。 また、長谷川先生は、緊急救助のため服をきたまま靴を履いたまま飛び込んだ時は横泳ぎより平泳ぎにて木の板などの浮きを利用し,ゆっくり泳ぎ,冷静に対処することが大切と述べています。また、菊田先生の解説では後から顎を持って救助される側を仰向けになって浮かせて引っ張ることが最も安全であると述べています。参考にして下さい 解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
海やプールで溺れた子供を助ける時の注意事項
- その時の話題説明
- 発展途上国では新生児死亡率が高く、ロータリー財団の強調しているのは5歳未満の幼児の罹病率の削減です。 幸いにも日本の新生児死亡率は0.1%未満であり、世界で最も低いです。しかし、虐待死亡が多く、日本での虐待死の58%が新生児で起こり、その背景は殆どが若い女性の望まない妊娠です。ある調査では35例の幼児虐待死の犯人は実母が20例(57%)に対して祖母はたった1例でした。つまり、祖父母に引き取られるのが虐待死を防ぐのに一番良い方法と考えられます。しかし、祖父母が引き取れない家庭もあります。児童相談所は年間4万件の児童虐待の相談を受けます。不適切養育を理由に施設に入所している子どもはおおむね1万5,000人であり、そのうち20%の子どもは元の家庭復帰する方向で話が進みますが、25%で虐待が再発しています。つまり、年間750人の子供が再び親から虐待を受けています。日本でも里親制度の充実が重要です。 読売新聞の調べでは里親へ引き取られた虐待児童の18%が里親の元を離れていました。その理由は、一度心に傷を受けた子供は他人に心を開けなくなりやすいからです。松本清張の砂の器で秀夫が大事にしてくれた三木巡査の家を逃げ出したのも心の傷のためでした。 そういった意味では実の親と何らかの理由で一緒に暮らせなくなった社会福祉施設の子供達のクラブ活動、例えば歌や踊りの発表会などに積極的に参加することは、心の傷を癒やすのに有効だと僕は思います。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝