貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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ニュースNews

老化の原因は炎症の繰り返し。だから炎症を和らげるような食品を食べよう

老化説明食事療法
Miyata先生達(Proc Natl Acad Sci 31;118:e2025647118. Doi,2021)の研究では加齢に伴い体内に蓄積した老化細胞はさまざまな炎症性タンパク質を分泌し、細胞老化随伴分泌現象をおこすことで、周囲の組織に炎症や発がんを促すことがわかりました。だから、高齢者になってからは炎症を抑えることが老化を防ぐことに大事です。 炎症は新生血管の増加といって老化して血管壁が弱くなった毛細血管(新生血管の増生)が増えることによって炎症性タンパクが周囲に漏れ出ることでも悪化します。例えば、糖尿病などで目の表面に新生血管ができると目が炎症を起こして充血してきます。すると目の膜が老化してきます。老化した膜には新生血管ができやすくなり、また炎症が起こります。 不完全な毛細血管の新生を抑えてくれるのがアブラナ科の野菜に多いスルフォラファンです。スルフォラハンはブロッコリー(特に新芽のスプラウト)、•白菜、•大根、•キャベツ、•カリフラワー、•ケール、•菜の花、•芽キャベツなどに多く含まれています。 解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

6月8日発売週刊文春114頁~高齢者うつ「前兆と対策」で記事掲載

腰痛説明週刊誌
6月8日発売週刊文春114頁~高齢者うつ「前兆と対策」で腰痛がうつに発展することもあるという記事を書かせてもらいました。整形外科と精神疾患はあまり関係ないように思われがちですが、最近では慢性の腰痛症に抗うつ薬が使われるようになりました。 2000年代になってから脳の活動が画像で見えるようになりました。腰痛が長びいている人の脳の活動を見ると、痛みに関係する脳の部分だけではなく、感情に関係する辺縁系や物事の判断に関係する前皮質にまで変化がでていました(半場 道子.医学のあゆみ260:135-140,2017)。つまり、腰痛が長引くと痛みを恐れる感情が強くなり、痛みを実際よりも強く判断し、やがてうつ状態になっていくことがわかっています。 解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

噛む力が弱くなったら軟らかい食品からカルシウムを摂ろう

説明食事療法骨粗鬆症
75歳の人では噛んだり、飲み込んだり、話したりするための口腔機能が衰えるオーラルフレイユが増えてきます。本川先生達の調査では75歳以上の方は噛み応えの高い食品を避ける傾向がありました。多くの人は骨を強くするために小魚を骨ごと食べることが良いと信じています。 確かにわかさぎ70g(4匹)のカルシウム含有量は315mg、オイルサーデン(イワシの油づけ)100g1缶は350mgと多いです。しかし、軟らかい食品でも大豆食品である焼き豆腐半丁には225mgのカルシウムが含まれていますし、乳製品であるヨーグルト200g1カップには240mgのカルシウムが含まれていいます。 75歳以上の1日カルシウム必要量は男性で700㎎ですから1日に豆腐半丁とヨーグルト2カップを食べれば1日に605mgのカルシウムが摂れ、その他の食品に含まれているカルシウムと合わせれば、1日700mgのカルシウムを摂取しています。つまり噛む力が弱くなって固いものが噛めなくなっても大豆食品と乳製品を摂っていれば、骨粗鬆症の予防はできると考えます 解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

健康に歩くために足の裏の筋肉を鍛えよう

筋肉トレーニング説明
歩くことは健康の源。ゴルフは下手でも歩くから健康に良い。でもそのためには足の筋肉を鍛えよう。という話です 足には縦アーチと横アーチがあります。扁平足とは縦アーチがなくなった状態であり、土踏まずが浅くなるとバネの効果がなくなり、疲れやすくなります。 青木先生らの研究では野球や柔道というスポーツ選手も足土踏まずの高さ(縦アーチ)は高かったですが、↓バレエダンサーが縦も横もアーチが高かったです。その理由は、バレエダンサーは足の指の握力(把持力)が強いことが考えられました。つまり、把持力を鍛えると足のアーチが高くなり、足のバネの機能が強化され、長距離歩行にも耐えられる足になる可能性があります。だから、ウォーキングをする方は同時に足の把持力も鍛えましょう。足の把持力を鍛えるのにはグーチョキパー体操がお薦めです。 解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

ポリオを撲滅しなければならない理由の一つ

ロータリークラブ
ポリオを撲滅しなければならない理由の一つ一旦治ったポリオ(小児麻痺)が15年以上経ってから腰痛や激しい疲労感が起こってくる後遺症をポリオ後症候群といいます。その例として第32代米国大統領ルーズベルト氏の例を「ルーズベルトの死の秘密.日本が戦った男の死に方」の訳者まえがきおよびはじめにからの引用します。200万人が命を失った日本では太平洋戦争の原因を日本の愚かさだけに求めているが、それはアジア諸国への問題であり、米国には侵略していない。日中の局地戦を世界大戦にまで拡大したのはルーズベルト大統領であり、死に至る病を抱えたルーズベルトがどのようにして政権を維持し、その結果何が起こったのかを日本人は知るべきである。1945年2月のヤルタ会談時に彼はポリオの後遺症と皮膚がんと弱った心臓のため病人でありソビエトの独裁者スターリンとまともな交渉などできる状態ではなかった。左の写真は1941年12月8日の真珠湾攻撃後翌日の「恥辱の日演説」の写真です。右の写真は3年4ヶ月後のヤルタ会談後の写真です。この間に彼はポリオ症候群を発症しました。目の鋭さが全然違うことがおわかりだと思います。 死期を悟った彼は自分の目が黒いうちに日本を降伏させて政治的業績を上げたかった。だからスターリンとの会見を急いだ。でも、もし1945年当時ポリオは75%の確率で再発してポリオ後症候群が起こることを米国政府が知っていれば、ヤルタ会談にルーズベルト大統領を参加させることはなかったでしょう。そうすればソ連参戦はなく、日本にとって満州からの引き上げ時の凌辱もなく、シベリア抑留問題も北方領土問題もなかったかもしれません。このように、ポリオの後遺症は非常に怖い病気です。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝