ニュースNews
- 五十肩説明
- 2022年1月20日(木)の夕刊に「日にち薬」は関西で使われる言葉だそうです。自然に治りますよ。という意味で、それを聞くと安心する患者さんが多いので良い言葉です。 五十肩、四十肩もその年代だけに起こって日にち薬で治る病気と思われがちですが、権田先生の論文では7年経った患者のうち35~50%に痛みが残ると書いています(権田芳範:ペインクリニック.40巻3号 383-395,2019) だから、腕を積極的に動かし、癒着が起こらないようにしましょう。「日にち薬」とは薬は要らなくても自分で気をつけなくても良いという意味ではありません。 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
関西の方言「日にち薬」。薬は要らなくても自分で努力はしよう
- 若い人の整形外科説明
- 2022年1月15日、南太平洋の島国トンガ沖で海底火山が大規模噴火を起こしたため1月15日の20時から21時過ぎにかけて、日本全国で一時的に気圧が上昇し、気圧が変動しました。この気圧変動が世界中の人々の不調の原因になっています 皆さん、飛行機に乗った時に頭痛が起きたことはありませんか?根来先生によるとあの急性の頭痛の原因は気圧変動で副鼻腔にある三叉神経が刺激されるからだという説が有力だそうです(根来清: 医学のあゆみ .270;153-155,2019.)。 また慢性の頭痛について佐藤先生は内耳が気圧変化に対して敏感であるため、気圧の揺れが内耳に存在する気圧センサーを刺激して、自律神経の興奮を介して慢性痛を悪化させている可能性があります。つまり、元々頭痛持ちの方では頭痛が悪化しやすいです(佐藤純:PAINRESEARCH :312-315,2019) その他、将積先生はめまいを起こすメニエル病(將積日出夫 ENTONI .234:1-4,2019)が、伊達先生は帯状疱疹(伊達久ほか:PAIN 34:316-323,2019)が気圧変動で悪化すると報告しています。↓だから、急に頭痛、めまい、帯状疱疹が悪化した方々、トンガの噴火による気圧変化の影響かもしれないので少し安心して下さい 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
トンガ火山噴火で気圧変動。頭痛やめまいが起きやすい
- その他
朝日新聞によると2022年1月17日からゆうちょ銀行ではATMでの硬貨の預け入れを26~50枚で220円の手数料がかかるようになると発表しました。当院の取引銀行はゆうちょ銀行ではありませんが、健康保険の点数は1円単位で決められているので会計では殆ど1円単位です。うちのクリニックは日々の売り上げをATMで預けていますので出費が増えます。しかも両替できる枚数も2月から変更になるとか、小さな開業医の電子マネー化は普及してないのに、やりにくくなってきました。
1円玉50枚入金すると手数料220円かかる?ATMで毎日入金しているうちのクリニックにとってはつらいです
- その他ダイエット説明食事療法
- 高級イチゴは値段が高いし、効率の良い職業のように見えるかもしれませんが、大変な仕事のようです。末永先生達によるとビニールハウスでのイチゴ栽培は5月から次の4月まで11ヶ月間ズーと働き続ける仕事ですし、収穫期間は5ヵ月間にもおよびます(末永隆次郎.ほか:日本農村医学会雑誌.35:134-146,1986.)。 収穫では前かがみで行う作業が多いので腰痛が起こり易いのですが、その作業がズーと続くので、治る暇がありません。百瀬先生達の調査では、イチゴを作っている1133人の中で男女ともに73%以上の人、つまり4人中約3人が腰痛に悩んでいました(百瀬 義人ほか:日本農村医学会雑誌 54:97-106,2005)。立ち仕事が中心の半導体を作っている人でも腰痛の人は56%ですし、すべての労働者で腰痛を感じている人は30%前後ですから、この73%以上という数字は驚異的な数字です。だから、おいしいイチゴは、農家の人達の腰痛の賜物であることを感じながら、食べましょう。 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
1月15日はいちごの日。腰痛に耐えながらのいちご作りに感謝。
- その他説明
- 米メリーランド大学は10日、人体が拒絶反応を起こさないよう遺伝子操作された豚の心臓を米国人男性に移植する手術を成功させたと発表した。 世界の臓器提供数を人口100万人あたりの臓器提供者数として世界の国々と比較すると、日本は0.77であり、↓アメリカの1/43、韓国の1/11に過ぎないことから、他国と比較して臓器の提供件数が少ないといえます。 つまり、↓日本人は日本で臓器移植を受けるチャンスが少ないので海外で移植を受ける人が多いのです。 岩瀬先生達は、ドナー(つまり臓器提供者)不足問題を解決する手段の一つとして、人間以外の動物からの臓器移植が注目されている。移植による拒絶反応を抑えるため人間の遺伝子を人工的に埋め込んだトランスジェニック操作によって遺伝子改変ブタが作成された。遺伝子改変ブタからヒトへの臓器移植の成績は向上しており、臨床応用の期待が高まっていると書いておられます。 海外での心臓移植募金目標額は年々高騰しており、今は2億円以上です。 近い将来、↓高額の募金を必要とせず、国内で臓器移植できれることを僕は期待しています。 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝