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歩数計(万歩計は固有名詞)で測る歩数は買い物などの生活上の外出では増えません。ある調査では、高齢者の屋内のみの1日平均歩数は848歩、買い物など生活上の外出は1日平均2661歩、趣味などのその他の外出は平均4360歩、運動目的の外出は1日平均9903歩でした(青木慶司ほか:東京都医師会雑誌63:484-486,2010)。買い物で長い時間歩いているのに歩数をカウントしない理由は、かかとを地面に思いきりつけてつま先で蹴り出すという、正しい歩き方をしていないからです。つまり、ちゃんと筋肉を使えていないので運動しているとは言えないし、その分のカロリーもちゃんと消費出来ていません。歩数計は6~7秒一定の速度で歩いて初めて、歩数計は計測を始めるそうです。つまり、買い物など生活上の外出で歩数が計測されていないのは、ちょっと歩いて、止まって、またちょっと歩いて…を繰り返してるだけだからです。だから、健康のために歩く時は、「○○しながら歩く」ではなく「歩くために歩く」としましょう。大阪江坂戸田整形外科リウマチ科クリニック院長:戸田佳孝
買い物などで歩いても運動にはならない。健康のためには運動目的で歩こう
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母指球と呼ばれる親指の付け根の筋肉が厚い人は握力が強いです(杉野美里ほか:日本ハンドセラピィ学会誌3:37-41,20101)。国内のある施設の研究で6287人の健康診断で握力を測った結果では、握力は男女とも20歳代や30歳代よりも40歳代で一番高かったです(松原建史ほか:日本公衆衛生雑誌.55:11-18,20082)。対して、膝を伸ばす力は20歳代が最高で、年齢とともに直線状に落ちていきました。また、他の研究では女性の握力は65歳から74歳までの前期高齢と75歳以上の後期高齢者の間で差がなかったそうです。だから、料理人はスポーツ選手と違って高齢になっても一流でいられるのだと思います。吹田市江坂戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
下半身の筋肉に比べて手の筋肉は老化しにくい
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キャスター付きバックの取っ手を地面すれすれまで倒して引いている人を時々見かけますが、あのような引き方をすると手首で引き起こす筋肉が常に働き、その筋肉がついている肘の外側が痛くなってきます。そうかと言って取っ手を立てて引くとキャスターの摩擦が強くなりますし、混雑している時には邪魔ですよね。国内のある大学の調査ではキャリーバッグの肘に一番負担のかからない引き方は重心が低くなるように重い荷物を下に入れて、取っ手を23.5°傾けて引くと腕にかかる負担が最も小さいことがわかりました(佐藤美紀ほか:愛知県立看護大学紀要.8:7-15,2002.)。吹田市江坂戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
キャスター付きバッグは23.5°倒して引くと肘にかかる負担が少ない
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注射や点滴を打った後に貼るテープで皮膚がかぶれるという人は、テープの成分に対するアレルギーが原因よりも剥がす時に皮膚の角質を一緒に剥がすことが原因の方が多いです。国内のある大学病院では、20人に点滴固定用テープを腕に6~8時間貼った後にオリーブオイルを塗ってからテープを剥いだ場合とオイルなしでテープを剥いだ場合で皮膚にかかる力の測定と、スキントラブルの訴えを比較しました齋藤満寿子ほか:日本看護学会論文集.40:51-53,2010)。その結果、オリーブオイルの使用した時の方が皮膚の赤みや痒みや痛みの軽くなりました。一度、お試しください。吹田市江坂戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝
テープでカブれる人は剥がす時にベビーオイルを塗ればよい
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国内のある病院では一般人346人と病院職員537人に対して「茶髪の5段階見本」をみせて、どの色までなら看護師さんの髪色として許容できるか質問する調査を行いました(山田眞佐美:看護総合.39:230-232,2008)。その結果、黄茶色の髪の毛でも許容できると答えた一般人は、僅か5.2%であり、残りの約95%は許容できないと答えました。なお、「茶髪の看護師さんも許容できない」と答えた人の割合は病院職員では19.7%でしたが、一般人では50%であり、一般人の方が看護師さんの髪の毛の色には未だに厳しいことがわかりました。今時、そんな仕事は珍しいので、看護師さんはかわいそうな仕事ですね。吹田市江坂戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 大和大学整形外科非常勤講師 戸田佳孝