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- 肩こり説明頸椎
- 筋肉には反対の作用する拮抗筋があります。例えば、曲げる筋肉と伸ばす筋肉です。パチンコのゴムと一緒で良く伸びるゴムは良く縮みます。つまり、ストレッチでよく筋肉を伸ばしておかなければ、重い頭を支えるりっぱな肩の筋肉は育ちません。 肩こりのストレッチでは反対の手で肩を押さえながら首を左右に倒すストレッチをする人が多いですが、これだけでは肩の後ろの筋肉しかひきのばされません。前の筋肉を引き伸ばすためには、鎖骨を両手で押さえながら首を反対側に回しながらくちをパクパクさせて首の前にある前斜角筋という筋肉も行いましょう。首の前と後ろのストレッチは1回5秒間、左右5回ずつを1セットとして、朝起きる前(寝床で)、昼間、入浴後の1日最低3セット行いましょう。 僕が臨床整形外科という医学雑誌で発表した論文では、後ろだけストレッチをした肩こり患者さんよりも、後ろも前もストレッチした患者さんの方が生活困難度も筋肉の硬さも明白に改善しました。なお、くちをパクパクさせる意味は広頚筋を引き伸ばすためであり、首の皮のたるみ予防にもなると思います。 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
肩こりのストレッチは後ろの筋肉だけでなく首の前の筋肉もよく伸ばそう!
- 肩こり説明
- 肩こり」という言葉は夏目漱石の「門」で初めて使われたという説があります。日本独特の言葉であって、肩=shoulder、こり=stiffですから、英語を母国語とする人に”shoulder stiff”と言っても通じません。森本先生によると英語文献で頻回に用いられている表現は, chronic nonspecific neck pain(慢性非特異的頚部痛)であり,これらが日本で考えられている肩こりの症状に近いそうです(森本昌宏:近畿大学医学雑誌.35:151-156,2010.)。「ひとくいてき」とは「特別な原因がわからない」という意味です。なお、jawsの人食鮫とは関係ありません。 ブラジルでの頚部痛の有病率は20歳以上の一般成人で行った調査結果では別居や離婚をしている人はしていない人に比べて統計学的に多かったそうです(Genebra CVDS, et al.Braz J Phys Ther. 21(4):274-28,2017)。その理由は別居や離婚していると問題を一人で解決する機会が増え、人前にでることが多くなるためではないだろうかと著者は書いています。但し、他の研究ではギリシャやスエーデンの調査結果では別居や離婚は頚部痛の引き金でしたが、韓国やスペインのマドリッドの調査では引き金となっていませんでしたので、一概には言えません。↓このように、国によって肩こりの原因は異なります 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
国よって肩こりの原因は異なります
- 変形性膝関節症説明
- アボカドに多く含まれる『アボカド大豆不けん化物』(ステロール)という成分内には、さらにTGF‐βという成分があり、軟骨の土台となる線維を作っています。例えば、傷ができてもカサブタができて治りますよね。TGF‐βは、血小板由来の成長因子で、傷を治して皮膚の再生やコラーゲンの生成をうながし、すり減った軟骨を修復してくれます」フランスの有名な整形外科医であるリキーネ先生の研究では平均2年間の観察でアボガドと大豆からの不鹸化物は重症股OAの関節裂隙狭小化の進行を抑制することがわかりました(Lequesne M, et al.Arthritis Rheum., 47, 50-58,2002.)。このためヨーロッパではアボカドからの抽出成分が変形性関節症の薬として認められています。しかし、戸田クリニックの調査では変形性ひざ関節症のグループではアボカドを食べる回数が週3回の人は2人、4回の人は1人でしたが、ひざ以外が痛むグループでは3回が5人、4回が4人でした。つまり、アボカドを頻繁に食べる人の割合も変形性ひざ関節症グループでは少なかったです(戸田佳孝:日本医事新報 4981号:38-41,2019)。僕が変形性ひざ関節症にお薦めしているアボカドの食べ方はアボカドのお味噌汁です。これならもアボカドと同じぐらい不けん化物を多く含む大豆も一緒に摂取できるからです。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
変形性関節症の患者さんにはアボカドの味噌汁がお薦めです
- 老化腰痛説明
- 昆布の白い粉にはマンニトールという物質が多く含まれています。血液中を流れている神経にとって有害な物質が神経に入らないようにするため、神経に栄養を与える血管には血液神経関門(かんもん)という関所(せきしょ)のような部分があります。しかし、関所は神経に有害物質を通さないだけではなく、分子量が比較的大きい傷を早く治す働きのあるサイトカインや神経栄養因子の多くも通してくれません。浸透圧(水を引きつける力)の強いマンニトールは血液神経関門を広げます。インスタント出しでも成分表示にマンニットと書かれていれば、同じ作用があります。詳しくは三笠書房から出した「1回1分腰痛が消えるちょいトレ」という本で書きました。一方、ビタミンB12はレバー、シジミやハマグリなどの貝類、サンマなどに多く含まれる水に溶けやすいビタミンであり、神経の材料である核酸やリン脂質を増やして、神経の傷を治す働きがあります。ある研究では22人の梨状筋症候群による坐骨神経痛の患者さんに昆布に多く含まれているマンニトールを静脈内に5日間点滴すると同時にビタミンB12をを6週間飲んでもらいました。その後、3ヶ月後と6ヶ月後に検査をしたところ、坐骨神経痛の症状は劇的に良くなっていました。MRIを撮影すると治療前には86.4%の患者さんで坐骨神経にブヨブヨとした腫れ(浮腫)がありましたが、治療後6ヶ月には坐骨神経に浮腫がある患者さんの割合は18.2%(約5分の1)に減っていました(Huang ZF, et al :Effect of Mann…J Back Musculoskelet Rehabil. 32:329-337,2019.)。当院でも7人の坐骨神経痛患者さんに4週間昆布出しを使った貝料理を食べてもらいました。その結果、足の痛みについて感想を言ってくれた5人の中で4人(80%)が改善し、足に力について感想を言ってくれた3人の中で2人(67%)が改善しましたが、痺れについての感想は4人中1人(25%)しか改善しませんでした。このように、坐骨神経痛には昆布出しを使ったビタミン12を多く含んだ料理は試してみる価値があると考えます。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
坐骨神経痛には昆布出しを使ったビタミン12を多く含んだ料理が良い
- ダイエット肩こり若い人の整形外科説明
- 青い蜜柑の皮は漢方薬の陳皮の原料でもあり、昔から血行をよくすることが知られており、手が冷えを温かくしてくれる目的で使われてきました。青蜜柑に含まれるヘスペラジンには血行促進作用があるため肩こりの人にも効きます。↓ヘスペラジンは赤い蜜柑でも筋に多く含まれていますが、果肉にはあまり含まれていません。したがって肩こりの人は蜜柑を食べる時は白いスジも食べましょう。ヘスペラジンは水に溶けにくいという性質がありますが、発酵させると水に溶けます。発酵物質といえば麹があり、麹甘酒は近年健康食品として脚光を浴びてします。そこで僕は麹甘酒に青蜜柑の皮を入れ電子レンジで温めて溶かし、トリガーポイント注射を打っている肩こりの患者さんに飲んでもらう研究をしました。その結果、蜜柑の皮入り麹甘酒を飲んだ肩こり患者さんは4週間で症状が平均50.7%改善し、筋肉の硬さが28.5%柔らかくなり、飲まなかった肩こり患者さんの改善率に比べて明白に優れていました。肩こりの方は蜜柑の筋と麹甘酒を一度試されてはどうでしょうか?解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝