貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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1日5回のジャンプで骨粗しょう症と予防しよう

筋肉トレーニング老化説明
1日5回のジャンプで骨粗しょう症と予防しよう骨は踏み固められて強くなります。また、骨粗しょう症を予防するためにはどれだけ固い骨であるかが重要です。Umemura先生らは,成長期のラットにおいてジャンプ運動(ジャンプ回数: 1日0 , 5 , 10, 20, 40 , 100回)が脛骨と大腿骨の皮質骨量や骨強度におよばす影響について検討し,成長期に有意な皮質骨の骨量や骨強度の増加を得るには1日5回のジャンプで十分であることを報告しました(Umemura Y, et al: J Bone Miner Res 12(9) : 1480-1485, 1997.)。だから、骨粗しょう予防のために1日5回ジャンプしましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

閉経すると関節を支えている骨が弱くなるから変形性ひざ関節症が進む

変形性膝関節症老化説明
閉経すると関節を支えている骨が弱くなるから変形性ひざ関節症が進むひざが痛くなる人は圧倒的に中高年の女性に多く、症状が出始めるのは50歳以上の人が多いです。この時期はちょうど閉経に向かって女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減ってくる時期です。だから、閉経に伴うエストロゲンの減少がひざの痛みの発生および進行に関連していると考えられます。その理由の一つは閉経に伴う骨の中のコラーゲンの減少です。コラーゲンと言えばお肌(皮膚)の張りなどに重要な働きをしていますが、皮膚と同じく骨にもコラーゲンが多く含まれています。そして女性ホルモンであるエストロゲンが骨や軟骨のコラーゲン量を増やすのに重要な働きをしています。エストロゲンの分泌の減る頃から関節を支えている骨(軟骨下骨)が弱くなってくるので、軟骨にかかる負担が増え、軟骨がすり減り易くなります。実際、変形性ひざ関節症の患者さんに女性ホルモンを少し補充してやると軟骨のすり減りが遅くなるという研究結果があります。アメリカのフラミンガムという町の住民検診結果では女性ホルモン補充療法を受けている人と受けていない人を8年間にわたり比較しています。レントゲン写真での変形性ひざ関節症が8年間に進行した人の割合は女性ホルモン補充療法を受けている人ではわずか11.7%でしたが、受けていなかった人では23.2%の人で進行していました(Zhang Y, et al.Arthritis Rheum 41 :1867-1873,1998)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

健康食品を多種類飲んでいるとイソフラボンの取り過ぎになるかもしれない

老化説明
健康食品を多種類飲んでいるとイソフラボンの取り過ぎになるかもしれない2004年にイタリアで行われた研究では大豆イソフラボンを1日150mg 5年間摂取させたところ、3.8%(6名)に子宮内膜増殖症が発生した報告されました。この結果を受け、内閣府食品安全委員会は2006年に食品から摂取する量を加味し、イソフラボンの安全な上乗せ摂取量上限値を1日30mgとしました。廣瀬先生の研究では1日25mg. 8 週間という低用量かっ比較的短期間でのイソフラボンの摂取でも更年期の抑うつ症状、不眠症が解消されました(廣瀬明日香:低更年期と加齢のヘルスケア.16: 91-94,2017.)。例えば、飲んでいる健康食品が種類だとしてそれぞれに大豆エキスが入っている場合、1日イソフラボン30mgを超えてしまいます。健康食品は必要最低限にしましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

イソフラボンで月経周期が延びる。健康食品ではなく大豆から摂るべき

若い人の整形外科説明
イソフラボンで月経周期が延びる。健康食品ではなく大豆から摂るべき大豆の中に含まれるイソフラボンは女性ホルモン(エストトロゲン)と構造が似ているため健康食品に多く含まれています。しかし、小原先生達は健康な成人女性4名を対象に5月経周期を対象期間とし,3月経周期目にイソフラボン25 mgを含むサプリメント(大豆イソフラボン, DHC社製, 1112)を約1ヶ月間摂取してもらい、その前後2月経周期を比較期間としました。その結果、イソフラポンサプリメント摂取前と摂取後を比較したときに,平均4.8日延長しました(小原映ほか:杏林医学会雑誌.50:125-130,2019.)。原因がイソフラボンとすぐに分れば良いのですが、分らない時は驚くかもしれません。サプリメントで急に大量イソフラボンを摂るよりも食品でゆっくりと量を増やした方が良いと僕は考えます。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

将来変形性ひざ関節症にならないために中学時代には運動を継続しよう

若い人の整形外科説明
将来変形性ひざ関節症にならないために中学時代には運動を継続しよう変形性ひざ関節症の原因の一つは肥満です。小児肥満(平均12.7歳)の68.8% が成人肥満(平均38.4歳)へ移行することが報告されています。その移行率は非常に高い。ゆえに成長期に肥満にならないことが重要です。佐々木先生達は2007年度に小学5年生として検診に参加し,2010年に中学2 年生として4年間成長期に追跡可能であった147名の体力を測定しました。その結果、運動クラブを辞めた生徒では筋肉の量が明白に少なくなっていました(佐々木英嗣ほか:日本臨床スポーツ医学会誌 22: 241-245,2014.)。成長期において特に女子では獲得筋量は少なく, 体脂肪率の有意な増加がみられた,部活動への参加により体格は大きく成長したが,継続できない生徒では体脂肪率が増加しました。だから、中学時代に運動習慣を身につけることは将来の変形性ひざ関節症に重要です。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝