貴晶会戸田リウマチ科クリニック

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むち打ち症は入院すると返って痛みが長びく

説明頸椎
むち打ち症は入院すると返って痛みが長びくむちうち症の患者さんの診療状況を分析した竹内先生達の研究では、通院で治療した患者さんの平均治癒期間63日であり、3ヶ月後には75.7%の患者さんで治っていました。しかし,人院で治療した患者さんの平均治癒期間は143.9日であり、3か月時点での治癒率はわずか31.5%でした。つまり、人院して安静にする方が治りにくくなると考えられました(竹内孝仁: MB Orthop.12:9-13,1999.)。むちうち症の治療の原則は、1)患者さんの訴えをよく聞いて安心感を与える.2) 頚の痛みだけなら日常生活や仕事を制限しないようにすること。3)嘔気や嘔吐,めまいが強いときは,数時間のみの安静臥床をする。4)頸椎カラーは激しく痛む時のみ装着しますが、72時問以上は着用しない。だから、話を良く聞いてくれる医師にかかるのが一番良いのですが、そういう私自身忙しく一人一人のお話をじっくり聞けません。だから、前向きになれるカウンセリングを受けられる相手を見つけましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

お年寄のように関節が痛く転倒しやすい児童は体力不足の子が多い

若い人の整形外科説明
お年寄のように関節が痛く転倒しやすい児童は体力不足の子が多い子どもなのにお年寄のように全身のどこかの関節が痛む子が増えています。松田先生らの調査では現在疼痛のある児童は17.0%(61 人)、多い部位は膝(20人)、足首(18人)、腰(12人)の順で多かったです(松田雅弘ら:調査研究ジャーナル.5: 111-119,2016.)。関節の痛みがある児童は睡眠が短く、両腕を体側に沿えた腹臥位から勢いをつけずに、上体を床から起こして保持させた「からだ挙げ」ができず、外遊びの時間が短いという特徴がありました。また、転倒しやすい児童は片脚立位やしゃがみ込みができず、からだ挙げの運動ができず、睡眠時間が短いという特徴がありました。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

大豆を食べながら歩くと骨粗鬆症が防げる

ダイエット老化説明
大豆を食べながら歩くと骨粗鬆症が防げる閉経期の女性では女性ホルモンの分泌低下により,骨からカルシウムが失われる期間が早くなり骨粗鬆症になっていきます。また、閉経後は体重が骨にかかることによって骨にカルシウムを沈着させる能力が鈍くなります。石見先生達の研究では、大豆イソフラボンは,女性ホルモンと構造が似ているため、骨粗髪症を起こしたマウスに大豆イソフラボンを食べさせると骨が弱くなるのを防ぐことがわかりました(石見佳子:.日本栄養・食糧学会誌 72: 71-77,2019.)。さらに大豆食品を食べながら軽度のウォーキング(週3回,1回45分,5-6 km/時)を行うと骨密度が上がることが報告されています(Wu J,et al:Bone Miner Res 21:780-89,2006)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

痛みが長引くという通説が痛みを長引かせる

説明頸椎
痛みが長引くという通説が痛みを長引かせるリトアニアでは昔から交通事故に対する補償制度がなく,住民には「交通事故が原因のむち打ち損傷の痛みは長引く」という認識はほとんどない.Schrader先生の研究では,過去3年間に後部から大きな衝撃が加わる交通事故を起こしたグループと,過去3年間一度も交通事故に起こしていないグループの健康状態を比較しました。その結果とし て,交通事故を起こしたグループ202人のうち事故が原因で痛みが持続し日常活動が妨げられたという患者は1例もありませんでした(Schrader H et al.:Lancet347120712111996.)。また,頚部の痛みがある患者さんの割合は,事故を起こしたグループと起こさなかったグループとの問には統計学的に明白な差はありませんでした。このように、社会全体の認識による心理的要因が痛みの状態は変わってくるのです。また、三木先生達は柔道整復師など医業類似行為などが増加したため,頚椎捻挫の治療に医学的に必要性が証明されないのに長期間施術が行われることも問題であると指摘されています(三木健司,達.Orthopaedics.28: 77-86,2015.)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

むち打ち症は縄跳びより弱い衝撃で起こる?

説明頸椎
むち打ち症は縄跳びより弱い衝撃で起こる?  Bannister先生達の研究ではむち打ち症は時速約20km以ドでの無自覚状態での追突による発生が多いかったです(Bannister G, et al.:J Bone Joint Surg Br.91:845-850,2009.)しかし、独立行政法人自動申事故対策機構が32kmの速度で後ろからの衝突した時の頚部にかかる力は50kgの人が10cmジャンプしたものと同様の弱い外力であり、骨や靱帯が損傷される強さではありませんでした。この点について三木先生は、「交通事故、労働災害、医療関連など第三者(他人)によって引き起こされた怪我では、普通の怪我の治療の際には考える必要のあまりない心理・社会的因子を含めて本人が解決するための助けが必要である。」という内容を述べています(三木健司ら:Orthopaedics.28: 77-86,2015.)論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝