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- 変形性膝関節症説明
- グルコサミンとかコンドロイチンとかヒアルロン酸とか….関節痛に効くという健康食品が沢山宣伝されています。新聞やテレビは健康食品の会社からコマーシャル料をもらっているので不利な情報は流しません。Runhaar先生らは世界中のグルコサミンに関する優秀な論文を厳選して、「グルコサミンが効く人に特徴はあるのか?」という研究をしました。その結果、治療前の痛みの強さ、肥満度、男女の割合、変形の度合いおよび炎症の度合いのいかなる段階においてグルコサミンがその結果を変えることはなかったと報告しています(Runhaar J,et al:Ann Rheum Dis. 2017-211149)さらに、「非盲検試験(被験者がどの治療群に割付けられたか、医師、被験者、スタッフにわかっている試験法)は膝の痛みに対するグルコサミンの試験としては、特に製造会社がスポンサーとなっている時は利用価値がない。」と述べています。つまり、何を飲ましているかがわかっているのが問題だという考えです。何を飲んでいるか知っていると、つい良い方に解釈してしまうのが人情ですからね。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
グルコサミンが効くという論文は審査員が何を飲ましているか知っているから?
- 変形性膝関節症説明
- 年齢の変化で軟骨がすり減ってくる変形性ひざ関節症の患者さんは全国に3千万人以上(日本人の4人に1人)いるという調査結果があります。変形性ひざ関節症には一般的にヒアルロン酸の関節内注射を打つ医師が多いですが、下手な医師は時々関節の外に漏らすことがあり、そうするととても痛いです。イランのイマーム・ホセイン大学では、ヒアルロン酸よりもずーと安価で漏れても痛くないブドウ糖を筋肉に打つ方法を考えました(Rezasoltani Z,et al. J Pain Res. 17;10:1179-1187,2017.)。52人の患者さんに20%のブドウ糖5mlと5mlの麻酔薬を混ぜた液を膝の周りの筋肉4箇所に1週間毎に3回打ったところ、関節内に打った患者さんより治りが良かったそうです。高濃度(濃い)ブドウ糖(砂糖)の液にはダメージを受けた部分を治す作用があるそうです。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
砂糖水を筋肉に注射すると膝の痛みが治る???
- 筋肉トレーニング説明
- 外反母趾を自分で治す方法は、親趾が外側に傾かないように、内側に引っ張る力を鍛えることです。そのためには両方の母趾にゴムバンドをかけ、引っ張り合う方法などがあります。しかし、関西医療大学の吉田先生らの研究では(吉田隆紀ほか.理学療法科学.31:857-863,2016)外反母趾の形を真っ直ぐに戻すような靴下を履きながら運動療法をした患者さんでは外反母趾の角度が矯正されましたが、運動療法だけを行った患者さんでは矯正されなかったそうです。僕は外反母趾の筋力トレーニングをするときにはクッション付き5本指靴下をお薦めしています。クッション付き5本指靴下は戸田メディカルエビデンスで販売していますhttp://toda-medical.com/ 論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
趾の分かれたソックスを履いてしなければ、外反母趾の筋トレは効果が少ない
- 変形性膝関節症説明
- ふくらはぎの筋肉が硬くなってくると膝や股関節が曲がったままで伸びにくくなってきます。膝を曲げたままで歩いていると床からの反発力が股関節や腰に逃げずに膝の軟骨にかかる負担が増えてきます。朝日大学村上記念病院の塚原先生ら(塚原隆司ほか:JOSKAS.42:160-161,2017)は15人の変形性膝関節症の患者さんに、足を内側に捻り、直径7cmの円筒(海苔缶かお茶の缶、それが無ければ殺虫剤の缶)を膝の裏の内側に当たるように敷き、2分間転がすと膝がよく伸びるようになり、10mの歩行時間が短くなり、膝の痛みの度合いが和らいだと報告しています。膝の裏の内側を押さえて痛む時は試してみる価値があると思います。論文の解説:江坂の整形外科診療所、戸田リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
空き缶を膝の裏でコロコロ転がすと膝の痛みが和らぐ
- 五十肩
- 幼い頃から野球のピッチャーなどをしていると肩の関節の留め金になっている骨がかけてしまい、投球の後などに肩が抜けたようなダルい感じがでてきます。これを不安定肩(ルーズショクルダー)といいます。ちょうどフタの爪がかけるとフタがパカパカ空いてしまうのと同じように、座った状態で腕を引き下げると伸びが普通の人より大きいです。そんなルーズショルダーの人は横向きに寝て重さ4kgぐらいのダンベル(なければ、水を満たしたペットボトル)を肘を曲げながら外側に開いて棘下筋という筋肉を鍛えましょう。棘下筋が関節の壁になってくれます。文責 江坂の整形外科診療所 貴晶会戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝