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- 若い人の整形外科説明
- 先日紹介した畔柳先生達は、今後は新入学生に試し履きをしてもらい、通常履く靴(ウィズはすべて3E)を選んでもらい、9ヵ月経過時に,アンケートで靴を履く際の足の痛みが有るか、無いかを調査しました(畔柳裕二ほか:靴の医学.33: 64-68,2020.)。その結果、足長よりも小さい靴を履いている学生は痛みが少なく,靴に比べて細い足(特に女性)の学生は痛みが多い傾向にあったそうです。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
少し小さめの靴を選んだ方が痛みは少ない
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- 山口先生達は土踏まずにパッドを当てるバンドを強く締めた場合と裸足とを比較した場合、歩行時間が短く,歩数が少なくなる傾向があったと報告しています。これはウィンドラス機構(バンドを強くまくと足の趾が起き上がり足底腱膜が巻き上げられ内側縦アーチが緊張し,足部の剛性が高まる)によると考えられます(山口槙介ほか.靴の医学.33: 21-25,2020.)。つまり、土踏まずが深くなると飛びはねるような歩行ができるようになるということです。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
アーチサポーターを強めに占めると足のバネが強くなる
- 若い人の整形外科説明
- 身体測定の時に自分が思っていた身長よりも低い値がでることがありませんか?靴のサイズでも同じで実際よりも大きく思いがちです。畔柳先生たちは実際の足のサイズと自分が選ぶ靴のサイズの差を調べました。その結果、男女とも,実際の足長よりも選んだ短靴は約 1cm 大きく,男性の 19.5%,女性の 41.1%は実際の足囲から求めた靴と 2 サイズ以上合っていない靴を履いていました(畔柳裕二ほか靴の医学.32 : 49―53,2019)。ウィズが 2 つ大きくなると靴と足の隙間ができ,靴の中で足が横にずれるためうまく蹴り出せません。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
自分で選んだ靴は大きめで蹴りだす力が弱くなる
- 若い人の整形外科説明
- 合わない靴を履くと足の甲が痛くなることが多いですよね。靴を選ぶ時には24cmとか26cmとか足の長さで選びますが、それはパンツを選ぶ時に身長で選ぶのと同じです。パンツをお腹周りで選ぶように靴選びも趾の付け根の周りの長さで選んだ方が良いようです。稲岡先生らは足部周りの長さは足の甲の高さと正比例していました(稲岡千秋,靴の医学.32: 9-12,2019)。だから、靴が合わないとお悩みの方は靴屋さんに足回りの長に合った靴を選んでもらいましょう。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
靴選びは足の長さよりもMP関節周囲径で選ぶべき
- 若い人の整形外科説明
- 二谷先生達は小学生,中学生,高校生323名の足長,足幅,母趾角,小趾角,浮き趾者数と浮き趾本数,サイズ差を調査しました(二谷彩,ほか:.靴の医学.33: 60-63,2020.)その結果、小学生の70%,中学生,高校生の90%以上が不適切なサイズの靴を履いている結果となりました。浮き趾は中学生で最も多く,どの学年も第5趾(小指)で浮き趾が最も多かったそうです。つまり、足の趾を締めるような靴を履いている中学生が多いと考えられます。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝