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- 腰痛説明
- 椎間板ヘルニアは椎間板の中央にあった髄核が外に飛び出して椎間板の後ろを通っている神経に当たることによって足の痛みやしびれが出てきた状態です。コンドリアーゼは髄核の保水成分であるグリコサミノグリカンを分解することによりへルニアのサイズを縮小させ、足の痛みやしびれを和らげます(坂野友啓ほか:コンドリアーゼ治療の….脊椎脊髄ジャーナル.3:1065-1070,2019)。僕は患者さんに「神経を圧迫しているナメクジに塩をかけて水分を取り小さくするような治療法」と説明しています。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
椎間板ヘルニアはナメクジに似ている。塩をかければ小さくなる?
- 老化腰痛説明
- マッサージや整体で腰をもみほぐしてもらうのは気持ちが良いし、血行が良くなるので深い睡眠が得られるのでリラックスできます。でも、気をつけて欲しいのが骨折事故です。按摩マッサージ指圧中の骨折過誤は過誤全体の58 %を占めています。特に第11や12骨折は肋軟骨で胸骨と繋がっていなので圧迫によって骨折しやすいです。按摩マッサージ指圧による骨折の原因は施術者の力加減だけではなく受け手側の骨粗鬆症の場合もあります。 60歳以上の女性が骨密度検査で「骨の密度は年相応です」と診断を受けてもそれは「正常」という意味ではなく「歳相応に骨が弱くなっています」という意味です。ある調査では、マッサージで骨折する危険性は60歳代では48.1%、70歳代では51.5%、80歳以上では81.3%の人にありました(栗原勝美ほか:按摩マッサージ指圧、鍼、灸臨床..鍼灸手技療法教育4: 37-41,2008.)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
骨密度が正常は年相応に骨折しやすいという意味。肋骨骨折にご用心
- 腰痛若い人の整形外科説明
- 湿布かぶれを放置しておくと、そこから雑菌が入って化膿してくることがあります。腰痛の治療のため腰に貼った湿布の下の皮膚の状態は自分で見ることができませんので、「ヒリヒリする」と思えば、他の人に見てもらって、化膿しているようであれば、抗生物質入りのかゆみ止めの外用薬を塗るようにしましょう。ケトプロフェンを含む湿布薬は注意が必要です。光線過敏症といって、薬剤が紫外線と反応して、日焼けのような症状を起こすからです。実は、この成分は約4週間体内に残ります。そのため、忘れた頃に症状が出ることがあるのです。多くは湿布を貼った部分に出ますが、アレルギー反応を起こして、他の部分に出ることもあります。症状が消えてからも、衣服やサポーターなどで紫外線から皮膚を守りましょう。ケトプロフェンが体内から消えても紫外線アレルギーの体質が残っているため数か月経っていても紫外線にあたると症状が再び現れることがありますので注意が必要です。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
背中は自分で見えない湿布かぶれが化膿するのに注意!
- 腰痛説明
- 脊柱管狭窄症で使われる薬としてプレガバリン、トラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合錠、ププレノルフェン貼付剤などが使用されます。プレガバリンは神経が「痛い」という感覚を伝える神経の連結部(シナプス)でカルシウムの動きを止めて痛みが脳に伝達されるのを抑えます。神経痛によく効きます。副作用で最も間題となるのは浮動性めまい(フワフワという感覚)です。詳しくは8章2節(○頁)トラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合錠は、脳に働き痛み止めの作用が強いが吐き気などの副作用があるトラマドールと末梢に働くので副作用は少ないが痛み止めの作用が弱いアセトアミノフェンを少しずつ混ぜた薬です。二つの薬を混ぜたトラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合錠は痛み止めの作用が強く、副作用の少ない薬になります。それでも吐き気などの副作用が起こることがあります。ブプレノルフィン貼付剤は脳に働く強い痛み止めの成分を湿布剤に入れることのよって皮膚からゆっくりと血管に吸収させることで痛み止めの成分の血液濃度を一定に長期間保つことができます。但し、血中濃度が定常状態に達するまで2~3日の期間が必要なので同じ湿布を1週間貼りっぱなしにするので清潔好きが多い日本人にはやや違和感がありますし、湿布を貼っている部分に湿疹ができることがあります(尾形直則:脊椎疾患による慢性疼痛の薬物療法.整形・災害外科.62:1331-1338,2019.)、論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
脊柱管狭窄症狭窄症の薬について
- 腰痛説明
- 脊柱管狭窄症の治療はまず薬で治療しましょう。脊柱管狭窄症では馬尾や神経根が慢性の圧迫によって血管が細くなり神経に栄養が行き渡りにくくなり神経の症状が出現してきます。だから、脊柱管狭窄症では「ビリっ」とした激しい痛みよりも立ち続けたり、歩くことによって「ジワジワ」と脚にしびれや重だるさが起こってくることが多いです。したがって、血管を広げ、血液のめぐりを良くするためにプロスタグランジEl製剤が第1選択の薬です(注5・竹林)。重い副作用は少ないく、まれに下痢、吐き気・そう痒感、じん麻疹などがあります。但し、すぐに効果が現れる薬ではありません。数週間飲んでみて「前よりも少しましになった」と感じ始めた人は重い副作用が少ないのでそのまま飲み続けましょう(竹林庸雄:長引く痛みに向き合う。それ….Modern Physician.39: 307-309,2019.)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝