戸田整形外科リウマチ科クリニック

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立ち上がる時に「よっこいしょ」と言うとぎっくり腰の予防になる

腰痛若い人の整形外科説明
立ち上がる時に「よっこいしょ」と言うと「年寄りくさい」とバカにされますよね。でも、ある研究では、健康な男性10 名(平均年齢21.9)高さの台からの立ち上がり動作を,かけ声有りとかけ声なしの時に行ってもらいました 筋肉の活動は右側の腰の背筋(腰部脊柱起立筋),太ももの外側の筋肉(外側広筋)とスネの前の筋肉(前脛骨筋)の3つ筋肉で測りました。その結果、掛け声ありでは掛け声なしに比べて、3つの筋肉がほぼ同時に活動を始めました。つまり、立ち上がる時に腰の筋肉だけに負担がかからず、太ももやふくらはぎの筋肉も協調的に働いてくれるのでギックリ腰が防げると考えられました。 また、思いきり物を引っ張る時にも掛け声をかえた方が得です。ある研究では、健常な男性12人に肘を力一杯曲げる動作と伸ばす動作を①息を大きく吸ってから呼く時、②息を大きく呼いてから吸う時、③息を大きく吸って止めた時、④息を吸いながら掛け声を出した時に行ってもらいました。その結果、掛け声を発した時が一番筋力が強くなっており、12%もアップしました。その理由は、掛け声を発することによって、脳が発する「これぐらいにしておいた方が良い」抑止力が排除され、筋力の心理的限界が生理的限界に接近したためだとかんがえられています。ちなみに、日本語のよっこいしょにあたる英語でHeave ho! … 「ヒーブホー」と言います。論文の解説 江坂の整形外科診療所 戸田リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

精神科病棟で働く職員の心のケアも大事

その時の話題説明
千里山交番事件も心神喪失で無罪。本年3月20日大阪高等裁判所は2019年6月に吹田市の千里山交番前で警察官を刃物で刺して拳銃を奪った事件で「重い統合失調症による病的体験に直接支配されて行動制御能力を喪失していて、心神喪失の状態だった」として、責任能力がなかったと認めました。このような患者さんの多くは医療観察を受けます。医療観察法制度は、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者を処遇し、社会復帰を促進するための制度です 医療観察法病棟で働く職員は大変つらい仕事だそうです。宮城先生達の調査では退院後の再他害行為への不安は強く、社会復帰へ向けて支援すればするほど、看護への葛藤が生じやすくなります。辞めていく職員も多いことでしょう。精神科病棟で働く職員の心のケアも大事ですね 解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

精神科医のサインだけで裁判なしで拘留される可能性が誰にでもある

その時の話題説明
東京都八王子市の精神科「滝山病院」の看護師が2月に患者への暴行容疑で逮捕されました。滝山病院の朝倉院長が以前院長を務めた朝倉病院では、連続不審死や身体拘束、診療報酬の不正請求の末の健康保険の取り扱いを禁止される“前科”がありましたしかし、再び保険取り扱いを認められ、滝山病院の院長として活動していました。僕は保険医取り消しが本人による再申請で取り戻せるなんておかしい制度だと思います 井原先生の解説によると今から70年以上前の吉田茂首相時代にできた精神衛生法によって自分や他人を傷つける可能性のかる患者を拘束して入院させる拘置入院が認められてきました。この拘置入院は精神科の指定医が用紙の「要措置」欄にマルを付けるだけで行えます。 なぜ、この精神衛生法は改正されないのでしょうか?その一つの理由は警察官にとってこの「警察官職務執行法&措置入院」というペアは重宝されているからです。逮捕状を取らなくても身柄を確保でき、しかも、措置入院させてしまえば裁判にかけなくても拘留することができるからです。暴行・傷害・殺人のおそれがあっても、その人が精神障害だという理由をつければ、病院に押し付けることができます。つまり、誰でも裁判なしに拘束される危険性があるのです。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

診察せずに医療費を請求されたら保健所に相談しましょう

その時の話題老化説明
南相馬市は4月4日、市立総合病院で外来リハビリテーションの施術に関する一部診療で、施術前に必要となる診察を長年にわたって行っていなかったことが患者さんの告発によって発覚しました。対象者は少なくとも259人おり、市は患者や健康保険組合などの保険者に計約2390万円を返還する予定です。僕が医師になった昭和の頃の開業している先輩は「1日に患者が100人以上来る」と言っていました。1人5分の診察としても8時間以上かかります。無理です。その仕掛けは同じ機械をズラーと並べ、診察せずにリハビリ室に通し、リハビリ助手のオバちゃんがホットパックを当てていたからです。これは医療費の無駄遣いです。 僕は25年前の開業当初から診察せずにリハビリだけに来たいという患者さんを断ってきました。1日100人以上診察すると言っている診療所ではリハビリ室で患者さんに一言声をかけて返ってきた答えをカルテに書き、診察していることにしている場合が多いです。しかし、患者さんの体に触れもしないのは診察とは言えないと僕は考えます。無診察診療を受けたら保険所に相談しましょう。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝

顎関節症のマウスピースは長続きしにくい。顎関節と膝は構造が似ている。注射が効く

その他説明関節内注射
軽部先生達の調査では、女子短大生の中で「口を開け閉めする際に顎がガクガクする」と回答した人は26.6%、4人に一人以上の割合だったそうです。顎関節症の歯医者さんでの治療ではスプリント(マウスピース)を夜間睡眠中に使うことが多いです。しかし、マウスピースは着けるのが面倒ですし、それでは治らない場合が多いです。顎関節の構造は膝関節と似ています。軟骨と軟骨の間にクッション、顎関節症では円板、膝関節症では半月板があります。だから、顎関節症にも膝関節症と同じく関節内注射が効きます 僕たちの研究では、関節リウマチ患者さんの中で口が開きにくい患者さんにエコーを見ながら顎関節にステロイド注射を打つと口が平均3cm大きくなるようになりました。また80%以上の患者さんで注射前の顎の痛みに対して注射後3ヶ月後の顎の痛みが50%以下、つまり半分以下になっていました。顎関節症が長引く時は「注射してくれませんか?」と主治医に相談してみて下さい