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- 老化説明
Cauley 先生達の研究では骨粗しょう症で股関節を骨折すると死亡率が6.7倍上がり、腰椎を骨折すると死亡率が8.6倍上がりました(Cauley JA et al:Osteoporos Int 11:556-561,2000)。逆に、股関節と腰の骨の骨粗しょう症を予防すれば死亡リスクを8分の1に減らすことができます。寿命骨粗しょう症の検査は手や踵の骨で行われますが、それでは不十分でDEXA(デキサ)という機械で腰椎と股関節の骨で行うべきです。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
骨粗しょう症の検査は腰椎と股関節の骨で行うべきであり、手や足では不十分
- 説明関節リウマチ
新型コロナウイルスはACE2という受容体を足掛かりに体内に入ってきますが、Keswani先生らによるとACE2受容体が喘息などのアレルギー反応を起こしやすい人だと減っていました(Keswani A et al: Ann Allergy Athma Immunol 126:89-104,2021)。関節リウマチも自分の関節軟骨を外部から来た敵と間違えて攻撃してしまう病気であり、喘息やアトピー性皮膚炎と同じアレルギー性の病気です。戸田クリニックに通院されている関節リウマチの患者さんは200人ほどいますが、誰もまだ新型コロナウィルスに感染されてはいません。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
喘息、アトピー、リウマチの人は新型コロナにかかりにくい可能性がある
- 老化説明関節リウマチ
65歳以上になると女性の多くが変形性ひざ関節症になります。念のためリウマチの気配がないか採血をするのですが、高齢発症のリウマチの特徴は血液検査でリウマチ因子が正常であることが多いひざや股関節の大きな関節から始りやすいである(Emery P et al: Rheumatology 38:228-234,1999)ため、初めはひざの痛みだけでも次第に手や足の関節も腫れてきた場合は関節リウマチだとわかる場合がありますので、主治医に相談してください。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
高齢で発症するリウマチはひざや股関節などの大きい関節から始りやすい
- 説明
18~19世紀に天然痘ワクチン(牛痘接種)を初めて試されたのはジェンナーの家の使用人の息子さんでした。華岡青洲が全身麻酔を試したのは彼の母親と奥さんでした。またリンドは部下の水兵にレモンとオレンジが壊血病(ビタミンC欠乏症)に有効であることを発見しました。高木兼寛が海軍練習生に麦食を食べさせることが脚気予防になることを発見しました。しかし、日本では1980年代に汚染された非加熱製剤を治療に使用したことから、主に血友病患者多数がエイズに感染したことから海外が認められた薬剤でも国内で治験をしなければ、認められないことになりました。そのことが新型コロナウィルスワクチンの普及が遅くなっている原因の一つになっていると僕は思います。解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝
18,19世紀の動物実験を省いた非人道的な臨床研究によって医学は進歩してきた
- 説明関節リウマチ
関節リウマチは手や指の痛みから起ることが多く、手関節が最初に破壊され、手関節が動かなくなる人が多いのですが、手は人間で最も進化しているので人工的に造るのは難しいです。Motomiya先生達は手首にある月状骨と腕の橈骨を固定したところ、手首の動き痛みが改善する患者さんが多かったそうです(Motomiya Yet al : J Hand Surg Am.38:1484-1491,2013)。論文の解説:江坂の整形外科診療所 戸田整形外科リウマチ科クリニック院長 戸田佳孝